ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃が、女王の私邸だったサンドリンガムの門前に供えられた献花を見るために駆けつけた。集まった群衆と話した皇太子は、ヘンリー王子と女王の葬列を歩いた際、母ダイアナ妃の葬儀を思い出したと明かした。

現地時間14日に故エリザベス女王の棺を運ぶ葬列が執り行われ、バッキンガム宮殿からウェストミンスター宮殿へと向かう行進ではウィリアム皇太子とヘンリー王子が肩を並べて歩いた

その姿は、1997年に執り行われた母ダイアナ妃の葬儀を思い起こさせるようだった。当時15歳のウィリアム王子と12歳のヘンリー王子は、妃の弟チャールズ・スペンサー氏を挟んで母の棺の後ろを歩いたのだ。

15日にはウィリアム皇太子がキャサリン皇太子妃とともに英ノーフォーク州のサンドリンガム・ハウスを訪れ、祖母エリザベス女王のために捧げられた献花を見て回った。

サンドリンガムは英国君主の私邸で、クリスマスには家族が集まるのが恒例行事として知られている。

この日の邸宅前には群衆が集まっており、皇太子夫妻は献花を見た後に人々と握手や会話をして交流した。

英メディア『Daily Mail Online』によると当日、献花に来ていたジェーン・ウェルズさんは、ウィリアム皇太子がこのような話をしたことを明かしている。

「彼は、棺の後を歩いた時に『母ダイアナの葬儀を思い出して、とても辛かった』と言っていました。『ここのところ、本当に大変だった』とも言っていたんです。」

この時ウィリアム皇太子が感極まった表情でいると、群衆の中の女性も泣き出しそうになったが、皇太子は「泣かないで。僕ももらい泣きしそうになるから」と勇気づけたそうだ。

皇太子は別の人と会話をした際、「僕はみなさんの反応を見ながら、彼女がみんなの祖母だったということが分かってきたんです」と伝えたという。

さらに皇太子はエリザベス女王が死去したことについて、長男のジョージ王子(9)は理解したものの、長女シャーロット王女(7)末っ子のルイ王子(4)は「よく分かっていないようだ」と話したそうだ。


一方、キャサリン皇太子妃と会話をしたフラン・モーガンさんは当時の様子をこう振り返った。

「彼女は『カードや花がこんなにあるなんて信じられません』と言っていました。そして『これらを全部読んだら、きっと泣き崩れてしまうわ』と言ったのです。」

19日に執り行われるエリザベス女王の国葬では、ウィリアム皇太子とヘンリー王子の兄弟が再び団結することになる。

バッキンガム宮殿からの葬列では女王の棺を乗せた砲車の後を親族が並んで歩いたが、ウェストミンスター寺院で執り行われる国葬の後にも同様の行進が行われる予定だ。



画像は『The Prince and Princess of Wales 2022年9月15日付Instagram「Thank you to everyone in Sandringham today」』『BBC Breaking News 2022年9月15日付Twitter「Prince William and Kate read notes left by members of the public at Sandringham before shaking hands and chatting with people who have come to pay tribute」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)