チャールズ国王(73)の戴冠式の日程と場所が正式に発表された。この日は偶然にも、国王の息子ヘンリー王子とメーガン妃の長男アーチー君の4歳の誕生日にあたる。
ヘンリー王子夫妻が式典に招待されたかどうかは、現在のところ不明だ。この日が選ばれたことについて、王室専門家は「幸せな偶然が重なった」と解説している。

バッキンガム宮殿が現地時間11日に声明文を発表し、チャールズ国王の戴冠式が2023年5月6日にロンドンのウェストミンスター寺院で執り行われると伝えた。

カンタベリー大司教の指揮による儀式では、チャールズ国王の頭上に王冠が被せられ、カミラ王妃も王冠をつけることになる。

宮殿は式典の内容について「長年の伝統と華やかさに根ざしながらも、現代の君主の役割を反映し、未来に目を向けるものになる」と述べている。

声明文では式典の詳細についてコメントしていないものの、長年にわたり継承されてきた伝統儀式に修正を加えることを示唆している。


1953年に執り行われたエリザベス女王の戴冠式は、女王の祖父ジョージ5世と父ジョージ6世の戴冠式の伝統を継承した内容で3時間以上に及ぶ盛大な式典だった。

英メディア『Mail On Sunday』では先日、王室のスリム化を提唱するチャールズ国王は戴冠式の費用やゲスト数を抑えることを望んでおり、伝統儀式の多くを省いた1時間ほどの縮小版になると報じていた

戴冠式を計画する“Operation Golden Orb(金の宝珠作戦)”は、現在の英国民が直面している生活費の危機を考慮したうえで式典の規模や費用を計画中だとみられている。女王の戴冠式では招待客が8000人ほどだったが、国王の儀式では2000人ほどに減らす可能性もあるという。

また同メディアは、伝統的な儀式の一部は省かれるものの、国王がゴールデン・ステート・コーチで移動したり、大司教が君主の頭と胸と両手に精油を塗る“最も聖なる儀式”などは引き続き行われると伝えていた。

そのため当日はチャールズ国王とカミラ王妃がゴールデン・ステート・コーチに乗り、バッキンガム宮殿からウェストミンスター寺院までパレードを行うとみられる。


1953年の戴冠式ではエリザベス女王もゴールデン・ステート・コーチで宮殿からパレードを行ったが、沿道にはおよそ100万人の群衆が集まり、女王が通り過ぎるのを見守った。今回も同様に、宮殿周辺の沿道には多くの人が集まることが予測される。

当時の女王は戴冠式後にバッキンガム宮殿に戻り、夫のエディンバラ公フィリップ王配とともに宮殿のバルコニーに登場していた。よってチャールズ国王とカミラ王妃も、式典後にバルコニーに現れることが期待されている。

女王の戴冠式は歴史上初めてテレビ中継され、英国では2000万人以上が視聴した。チャールズ国王の戴冠式では、全世界で数億人が視聴すると予測されている。


なおチャールズ国王の戴冠式に選ばれた5月6日は、ヘンリー王子メーガン妃長男アーチー君の4歳の誕生日にあたる。

この日が戴冠式に決定したことについて『Vanity Fair』誌の王室担当記者で王室伝記作家ケイティ・ニコール氏は、米メディア『Entertainment Tonight』の取材に応じ、このように解説した。

「戴冠式とアーチー君の誕生日が重なったのは、とても幸せな偶然です。戴冠式のように歴史上の重要な瞬間には、膨大な計画が必要なのです。しかも王室のカレンダーは記念日や誕生日で埋まっています。」

現在のところヘンリー王子夫妻が式典に招待されたかどうかは明らかになっていないものの、ニコール氏は次のように述べている。

「私達は、招待客の正式な詳細についてはまだ入手していません。
しかし夫妻が他の王室メンバーとともに招待される可能性は高いと聞きました。彼らが出席するかどうかは、待つしかありませんね。私は彼らが招待状を受け取ると確信しています。」

画像は『The Royal Family 2022年6月24日付Instagram「Throughout her reign, The Queen has placed」』『Team Rubicon 2021年12月23日付Instagram「We’re grateful to Archewell Foundation and Prince Harry and Meghan」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)