現地時間13日、ロンドンのホワイトホール大通りにある戦没者慰霊碑“セノタフ”前で、毎年恒例の戦没者追悼式「リメンバランス・サンデー」が行われた。
式典開始前には2分間の黙祷が捧げられ、その後チャールズ国王やウィリアム皇太子が率いる王室メンバーが、慰霊碑に赤いポピー(ひなげし)の花輪を献上した。
ホワイトホールにある外務・英連邦・開発省ビル(Foreign and Commonwealth Office)のバルコニーでは、キャサリン皇太子妃とカミラ王妃が並んで立ち、式典の様子を見守っていた。
皇太子妃とカミラ王妃はともに黒い帽子とコートを着て、左肩下には戦没者を追悼する赤いポピーの花飾りを3輪付けていた。通常は1輪だが、2人は過去の式典でも複数のポピーをつけてバルコニーに立っていた。生前のエリザベス女王は5輪のポピーを付けていたこともある。
王室メンバーが複数のポピーを付けるのは、1輪よりも目立つからという説のほか、戦争で命を失った親族に敬意を表しているとの説も囁かれている。
キャサリン皇太子妃の曾祖母オリーブ・ミドルトンさんの3人の兄弟は第一次世界大戦で戦死している。キャサリン妃(当時)が2018年に「帝国戦争博物館(Imperial War Museum)」を訪れた際には、先祖が書いた手紙を鑑賞していた。
式典でバルコニーに登場した皇太子妃は、黒いタイトなコートを着て、同色の広いつばの帽子を被り手袋をつけていた。全身黒の装いに合わせたのは、故ダイアナ妃が所有したダイヤモンドとパールのドロップイヤリングだった。
故ダイアナ妃はこのイヤリングを愛用しており、1990年11月に天皇陛下の即位宣言儀式「即位礼正殿の儀」に出席するための来日時や、1991年のパキスタン訪問やロンドンの「ロイヤル・アルバートホール」のコンサート、1992年のブダペスト訪問や韓国でのイベント、さらに1994年にパリのベルサイユ宮殿での祝宴などさまざまな場面で着用していた。
キャサリン皇太子妃は、今年6月に開催した競馬レース「ロイヤルアスコット」にサプライズ登場した時にも、このイヤリングを着用していた。
「リメンバランス・サンデー」の式典では、花輪献上後にロンドン司教による礼拝が行われた。厳かな雰囲気の中、バルコニーに立つ皇太子妃とカミラ王妃が、お互いを見つめて微笑み合う場面も見られた。
UK falls silent on Remembrance Sunday as the King leads the nation in honouring servicemen and women who died in past conflictshttps://t.co/a8KuGMochy pic.twitter.com/N649FuUsfG
— BBC News (UK) (@BBCNews) November 13, 2022
画像は『The Prince and Princess of Wales 2022年11月13日付Instagram「At the #RemembranceSunday Service this morning,」』『The Royal Family 2022年11月13日付Instagram「At the going down of the sun and in the morning」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)