ヘンリー王子は自叙伝『SPARE(原題)』の発売を前に英ITVのインタビューに応じていたが、そのインタビュー番組『Harry: The Interview』の予告編第2弾が公開された。映像でヘンリー王子は、5月に執り行われる父・チャールズ国王の戴冠式出席について「王室の出方次第」と強気の姿勢を見せ、プライバシーの侵害にも言及した。

自叙伝『SPARE(原題)』の発売を受け、英国と米国のメディアでインタビューを受けたヘンリー王子。そのもようは現地時間8日に英国でITV配信サービスITV1とITVXIで『Harry: The Interview』と題して配信され、米国では同日にCBSの『60 Minutes』で放送するほかパラマウント+(プラス)でも配信が予定されている。

現地時間5日、トム・ブラッドビー氏(Tom Bradby)のインタビューに応じた『Harry: The Interview』の予告編第2弾が公開された。

ヘンリー王子は予告編第1弾で家族との確執について「父と兄を取り戻したい」と語っていたが、新たに公開された映像では「もしチャールズ国王の戴冠式に招待されたら、出席しますか?」とトム氏に尋ねられると、このように答えている。

「戴冠式までにたくさんのことが起こり得るかもしれないが、私はいつでも王室を受け入れるつもり。どうするかは王室次第なんだ。話し合うべきことはたくさんあるし、彼らが腰を据えて話し合ってくれることを心から願っているよ。」

ヘンリー王子は父・チャールズ国王の歴史的な戴冠式への出席について明言を避け、ヘンリー王子が望む話し合いを前提に王室の態度次第で出席するかもしれないということを示唆した。

ヘンリー王子夫妻は、2021年3月の米有名司会者オプラ・ウィンフリーとの対談で王室内の生活や人種差別を受けたことなどについて語っており、2022年12月に配信されたNetflixのドキュメンタリー番組『ハリー&メーガン』では2人の幼い子供達の映像も交えながら、王室での生活を暴露した。またヘンリー王子は自叙伝『SPARE』の発売を1月10日に控えている。

ヘンリー王子夫妻は王室への批判や自分達の意見を主張してきたが、王室サイドは沈黙を貫いている。このことについてヘンリー王子は「黙っていることが物事を良くすることになるのか、僕には分からない」と語る。


そんなヘンリー王子は日頃からプライバシーを求める一方で、『ハリー&メーガン』や『SPARE』などで自ら内輪の恥をさらすなど相反する行動をとっており、トム氏は次のように追及した。

「あなたが生涯を通じ、マスコミからプライバシーの侵害に対しずっと憤ってきたと言う人もいるだろう。しかしここで非難されるのは、あなたは身近な人、父や兄という家族のプライバシーを勝手に侵害しているということだ。」

するとヘンリー王子は「それは私の家族が報道機関に報告していることを知らない、あるいはそれを信じたくない人達からの非難でしょう」と反論した。ヘンリー王子は「自分の家族が自身と妻メーガン妃に関する話を仕組んで捏造した」と主張しており、家族の一員がマスコミに情報をリークしていると考えている。

さらにトム氏が「全て終わった後、ウィリアム皇太子は“どうして私にこんな酷いことをしたのか?”と尋ねるのではないか」と指摘すると、ヘンリー王子は「彼はおそらく(自分の都合のいいように)様々なことを言うだろうね」と答えており、兄・ウィリアム皇太子との確執の深さをうかがわせた。

予告編は自叙伝『SPARE』を宣伝するために先だって公開されたものだが、現地時間2日に公開された予告編第1弾では、ヘンリー王子がトム氏に「こんな風になる必要はなかったんだ」と述べる一幕があり、英国報道機関の「リークと捏造」について言及し「私が欲しいのは家族であって、組織ではない」と語っていた。



画像2、3枚目は『ITV 2023年1月5日付Instagram「“The door is always open.”』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 雨宮瑠亜奈)