ヘンリー王子が米誌『People』の表紙を飾り、同誌の独占インタビューに応じた。王子は自身の回顧録『Spare(原題)』を執筆した理由を語り、同著の内容は「僕の人生の生々しい記録だ」と述べた。
さらに王子は、メーガン妃と出会ったことにより、王室やメディアに対して声を上げるようになったと明かしている。

ヘンリー王子の回顧録『Spare』が発売された現地時間10日、米誌『People』のオンライン版が、王子への独占インタビュー記事を公開した。

同誌の最新号はヘンリー王子の特別版で、王子がモデルとなった表紙には「My Story, My Words(僕のストーリー、僕の言葉)」との見出しに、「The God, the Bad & Everything in Between(神と悪と、その中間にあるものすべて)」との言葉が添えられている。

表紙を飾ったヘンリー王子はネイビーのシャツの上部のボタンを外し、胸元には黒いレザーのネックレスをつけている。青い瞳を輝かせながら、カメラを見つめてポーズを取っている。

王子は回顧録で、兄ウィリアム皇太子との兄弟間の確執や父チャールズ国王との親子関係17歳の時の初体験の思い出など、プライベート秘話を続々と明かしている。


同誌のインタビューで王子は、回顧録の内容について、家族にどのように受け止めて欲しいかと質問された。すると「僕や家族がどう思うかについては、誰にも話したくないんだ」と答え、こう続けたのである。

「この本とそこにある真実は、多くの意味で僕自身のメンタルヘルスの旅の続きでもある。良い事や悪い事、そしてその中間にあるすべての事が、僕の人生の生々しい記録なんだ。」

そして「僕はずっと、痛みを目的に変えることを望んできた。だからもし僕の経験を共有することで、誰かの人生に良い変化をもたらすことができるなら、これ以上に満足感を得られることは思いつかないよ」と加えた。

ヘンリー王子とメーガン妃は2020年に王室離脱後、息子アーチー君(3)を連れて米カリフォルニア州に移住した。
2021年には、娘リリベットちゃん(1)が誕生。米国での生活にも慣れてきた王子は、最近ようやく自分の声で王室や社会、メディアなどについて自由に発言できるようになったという。

その理由について王子は、「メーガンとの関係が、僕が恐れている多くの事について開眼させてくれた。でなければ、完全に理解することはなかっただろう」と言い、こう続けた。


「自分自身や他人の中にある偏見に気づいたとき、僕達は選択を迫られる。何もせず問題の一部となるか、変化を通して解決策の一部となるか。
僕達は構造的人種差別のある世界に住んでいて、誰一人としてその影響から逃れることができないんだ。」

こう語った後、「僕はこの日まで、無意識の偏見を理解して対処するために、重要かつ必要な仕事を行ってきた。それは常に進化するものであり、僕達は立ち上がり、できる限りの声を上げることが大切なんだ。たとえそれが友人や家族、愛する人であったとしても」と加えた。


ヘンリー王子とメーガン妃は、夫妻が設立した財団「アーチウェル」を通して慈善活動を行う他、多くのチャリティ団体のパトロンを務めている。昨年12月には、社会変革への揺るぎない取り組みを示し、公正、正義、人権の保護と促進に努めた模範的なリーダーを表彰する「リップル・オブ・ホープ賞(Ripple of Hope Award)」を受賞した

画像2~4枚目は『People Magazine 2023年1月10日付Instagram、2023年1月10日付Instagram「Prince Harry has shared more about himself in the past week than he has in the 38 years prior」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)