5月に初開催された『THE SECOND~漫才トーナメント』でファイナリストとなった三四郎小宮浩信(40)が、来年は参加を見送ることをYouTubeで語っている。三四郎は予選を勝ち上がり決勝一回戦ではスピードワゴンを倒したが、準決勝でマシンガンズに大差で敗れた。
小宮は大会を通して『THE SECOND』の“勝ち方”については分かったとしながらも、自分たちのような“売れてる”コンビが優勝した場合は、失うものが大きいのではないかと感じたようだ。

結成16年以上の漫才師たちで争う新たな漫才賞レース『THE SECOND~漫才トーナメント』のグランプリファイナルが5月20日に行われ、初代王者はギャロップ、準優勝はマシンガンズが手にした。フジテレビの港浩一社長は、同大会について5月26日の定例会見で「評判はとても良い」と明かしており、来年も開催する意向を示している。

そもそも『THE SECOND』は、「実力や才能はあっても出場できる賞レースがなく、ブレイクのきっかけが見出せない“結成16年以上”の漫才師たちに、“セカンドチャンス”をつかんでほしい」という願いが込められた大会である。1対1のタイマン方式で争うトーナメント戦で、審査をするのはお笑いに対する熱量が高い一般人だ。9月17日公開のYouTube『動画、はじめてみました【テレビ朝日公式】』《焚き火で語る。
》で囲碁将棋・根建太一(42)と対談した小宮浩信は、自分たちのような「すでに売れてると見られているコンビ」に審査員から厳しい目が向けられることは重々承知のうえで、予選を勝ち上がるための秘策を練って参戦したと明かす。

それは、審査員に「三四郎は傍目には売れているように見えるが、実は“浮かばれていないコンビ”」だと思わせることだった。自分たちは『M-1グランプリ』で決勝に進出できなかったコンビだと強調し、「キャラがウケてるだけ」「歯が欠けて売れてるだけ」を全部ネタに押し込んで、審査員に「でも売れてるよね」と思わせない作戦が功を奏し、見事に予選を突破した。“売れっ子同士対決”になった決勝の一回戦はスピードワゴンを倒すも、準決勝で先行のマシンガンズから「(三四郎は)売れてるからいいじゃねぇか」と先制パンチを食らい、小宮は「この時、魔法が解けた」と振り返っている。“三四郎はすでに売れてるのだから、別に賞レースで勝たなくても”―そんな空気が客席に広がるのを止めることはできなかったのだ。


『THE SECOND』に参戦したからには、もちろん優勝を目指していた三四郎
しかしマシンガンズとの対戦で「雰囲気的に僕らが出場する大会じゃない」と感じ、もし自分たちが勝ち進んで優勝しても「嫌われ者になる」と確信したという。

YouTubeのコメント欄には、「三四郎やスピードワゴンなど売れてる人が出るのは大会に華を添える意味で重要だから」、「お笑い好きしか知らないような芸人ばかりだと、それはそれで盛り上がらないよなぁ」といった声も届いている。今回の小宮の発言は、来年の『THE SECOND』に参加する漫才師らに大きな影響を及ぼすかもしれない。

画像2、3枚目は『THE SECOND【公式】ザセカンド 2023年5月14日付Instagram「みなさんはどちらが好きですか?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 みやび)