中国で、氷を焼いて提供する屋台が話題を呼んでいる。氷に油を塗ってスパイスなどで味付けし、溶けないうちに提供される。
受け取った客が美味しそうに食べる様子を捉えた動画がネット上で拡散されており、「バカバカしいけど面白い」などといった声があがっている。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。

注目を集めている動画は、中国・湖南省長沙市で撮影されたものだ。店員は一口大に砕かれた氷の山を網の上に置くと、ハケで油を塗っていく。網の下には炭火が置かれており、油を塗っている間にも氷が溶けているのが分かる。

その後、チリやクミンなどのスパイスで味付けし、手際よくトングで和えていく。
最後にネギやコリアンダーなどを加えて皿に盛り付けて完成となる、きわめてシンプルな料理だ。料理を受け取った女性が、「熱いうちに食べた方がいいですか? それとも少し冷ました方がいい?」と店員に尋ねると、「熱いうちに食べて」と店員は返している。女性はお箸で氷を口にすると、「すごく辛い!」と感想を述べている。

「烤冰溜子」と呼ばれているこの料理は、15中国人民元(約300円)で販売されており、国内で人気が高まっている。SNSでも多数投稿されており、「氷が大きいので簡単には溶けないが、氷が溶けない程度の弱めの火を使うことがコツである」と説明している動画も見受けられた。


この料理を提供している露天商は、中国東北部の名物料理であると主張していた。
しかし中国北部の黒竜江省にある研究所「Harbin Standardisation Research Institute」で上級エンジニアとして勤める人物は、「長年東北部に住んでいますが、こんなものは見たことがありませんし、存在しません。露天商のでっちあげですよ」と否定している。

このように「烤冰溜子」の発祥については議論を呼んでおり、氷にまつわる祭りが開催される場所である黒竜江省ハルビン市で、2021年に作られたのが始まりではないかという声や、湖南省長沙市が発祥であるといった声もあがっている。

様々な氷の大きさやバーベキュー味など味付けの違うものが出回り始め、中国でトレンドとなっている「烤冰溜子」の動画を見た人々からは、「食糧不足の最適解かな?」「ただ驚きだよ」「いいビジネスだ」「これにお金を払うなら、家で作るよ」「バカバカしいけど面白いね」など様々な反応が寄せられている。


また、中国では今年の初めに複数の小石を調味料で炒めた屋台料理がトレンドになっていた。小石を吸うようにして味わい、残った小石は再び料理に再利用するという。
こうした奇妙なトレンドに対しては、「石の次は氷か」「次は“虚無”でも炒めるんじゃない?」など、ジョークを飛ばす声もあがっていた。



画像は『New York Post 2023年12月5日付「Grilled ice cubes cooked on a barbeque are a ‘specialty’ street food in China」(Newsflare)』『South China Morning Post 2021年11月24日付「South Korea introduces white kimchi juice」』『The Indian Express 2021年1月7日付「‘Yikes’: Man cooks pasta in energy drink, blue dish leaves netizens freaked online」』『Fallow Restaurant 2023年10月6日付TikTok「Introducing FOWL’s November special, Le Grand Coq Pie.」』『The Sun 2019年10月5日付「PIGGING OUT Bizarre Guinea pig flavoured ice cream introduced by stall owner in Ecuador」(Credit: AP:Associated Press)』『The Daily Star 2022年11月10日付「Vlogger faces jail after feasting on bat flesh and bones in clip sparking pandemic fears」(Image: ViralPress)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)