ウィリアム皇太子が、英ロンドンで開催された第77回英国アカデミー賞授賞式に単独で出席した。式典には毎年、キャサリン皇太子妃も参加していたが、今年は手術を受けて療養中のため欠席となった。会場で皇太子は、映画『バービー』をまだ観ていないことを明かし、近いうちに妻と一緒に観たいと話す場面もあった。一方、皇太子が「大好きだ」と語った映画『オッペンハイマー』は、授賞式で最多7冠に輝くという快挙を果たした。

英ロンドンのサウスバンク・センター内にあるロイヤル・フェスティバル・ホールで現地時間18日、第77回英国アカデミー賞(BAFTA)授賞式が開催された。

ウィリアム皇太子は2010年2月に英国アカデミー賞を主催する英国映画テレビ芸術アカデミー(British Academy of Film and Television Arts、BAFTA)の会長に就任し、2017年からはキャサリン皇太子妃を伴って授賞式に出席している。

しかし皇太子妃は1月に腹部手術を受けて入院し、回復するまで公務をすべてキャンセルした。現在は自宅で療養しており、ウィリアム皇太子は妻や3人の子ども達のサポートをするため、しばらく公務を減らすと発表していた。

そのため今回の受賞式は欠席するとみられていたが、当日は単独で式典に出席したのだ。皇太子が公の場に姿を現すのは、今月7日にロンドン航空救急チャリティのガラ・パーティに出席して以来となる。

会場に到着した皇太子は、ネイビーブルーのベルベットスーツと蝶ネクタイという正装した姿で、レッドカーペットを歩いた。

英メディア『Daily Mail online』によると、皇太子は式典の運営者達に対面すると「キャサリンが来られなくて申し訳ない。彼女はBAFTAが本当に大好きなんですが」と語ったという。

皇太子は、集まった映画ファンと写真撮影に応じたり、会話を楽しむなどした際、「『バービー』は、まだ観ていないんだ」と明かした。

群衆から「観るべきですよ!」と声があがると、皇太子は「近いうちにそうするよ」と答え、回復中のキャサリン皇太子妃と一緒に鑑賞するつもりだと話したそうだ。

英メディア『The Telegraph』によると、皇太子はクリストファー・ノーラン監督による映画『オッペンハイマー』を楽しんだようで、会場ではこのように話す場面もあったという。

「僕はクリストファー・ノーランの大ファンだから、彼が受賞してくれると嬉しいな。『オッペンハイマー』は大好きだ。」

そう語る一方、今年の授賞式のノミネート作品を鑑賞する時間があまりなかったことも伝えた。

「これまでで、一番少ない本数しか観ていないんだ。妻と一緒だから、ちょっと難しくてね。だけど近いうちに追いつくよ。今夜、リストを作成するつもりだ。」

この日の授賞式では、映画『オッペンハイマー』が作品賞、監督賞、主演男優賞(キリアン・マーフィー)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr)、作曲賞、撮影賞、編集賞の最多7部門受賞という快挙を果たした。



画像は『The Prince and Princess of Wales Instagram「Always a pleasure to join the best of the film industry at The @bafta Awards.」』『BAFTA Instagram「Christopher Nolan is honoured to collect the Director BAFTA」』より
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)