ヘンリー王子が「インヴィクタス・ゲーム」のイベントに出席するため、英国に単独で一時帰国した。王子が帰国するのは、2月に父チャールズ国王ががんと公表して以来のことだ。今回も親子の対面が期待されていたが、王子はスケジュールが多忙なため国王に会わないことが正式に発表された。

ヘンリー王子が現地時間7日、英ロンドンに到着した。王子は単独で帰国し、妻メーガン妃、息子のアーチー王子(5)、娘のリリベット王女(2)は、米カリフォルニア州モンテシートにある自宅に留まった。

今回の帰国は、ロンドンの聖ポール大聖堂で8日に開催される負傷軍人のための国際スポーツ大会「インヴィクタス・ゲーム」の設立10周年記念の感謝礼拝に出席するためだ。パトロンを務めるヘンリー王子は、礼拝で朗読する予定になっている。

ロンドンに到着した王子は当日午後、英国陸軍で最も古い連隊「The Honourable Artillery Company(HAC)」の本拠地「Armoury House(アーマリー・ハウス)」を訪れ、「グローバル・コミュニティの実現」と題したインヴィクタス・ゲームのディスカッションに参加した。


王子が英国に帰国するのは、2月にチャールズ国王ががんを公表して以来となる。この時、親子は久しぶりの再会を果たしたものの、対面は1時間にも満たなかった。その夜、王子はホテルに宿泊し、翌日には米国にとんぼ返りした

そのため今回帰国する際にも、王子ががんで治療中の国王に会いに行くという憶測が飛び交っていた。これに対して王子の広報担当者は7日、親子が対面しないことを正式に発表した。

「今週、英国滞在中の公爵が父親と会うかどうかについての多くの問い合わせや継続的な憶測に対して、お答えします。残念ながら公爵のプログラムが詰まっているため、会うことはできません。」

そして「公爵はもちろん、父親の公務や他のさまざまな優先事項のスケジュールを理解しており、近いうちに会えることを望んでいます」と付け加えた。

チャールズ国王は7日午前にウィンザー城を出発し、ロンドンの自宅クラレンス・ハウスに到着する姿が目撃された。その後、国王はバッキンガム宮殿でフィジー共和国のシティベニ・ランブカ首相と謁見した。

王室専門家リチャード・パーマー氏は英メディア『Daily Mail Online』の取材に応じ、ヘンリー王子がチャールズ国王と対面しないと発表したことについて、このようにコメントした。

「国王とヘンリーがまったく会わないというのは驚きです。これは恐らく、いまだに橋渡しがどれだけ必要かということの表れでしょう。」

「多くのメディアは、親子が会うだろうと予測していました。それは常に推測のように見えますが、私も同じことを考えたと思います。」



画像は『The Royal Family Instagram「The Prince of Wales and The Duke of Sussex joined a @PrincesTrust」』『Sky News X「Prince Harry has arrived in the UK ahead of an event to mark 10 years of the Invictus Games」』より
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)