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5日、日本気象協会は2020年春の花粉飛散予測(第2報)を発表。スギ花粉の飛び始めは、全国的に例年並みの予想です。

花粉の飛散量は、広い範囲で例年より少なく、九州は非常に少ない見込みとなっています。九州から東海は、前シーズンと比べると、花粉の飛散量は非常に少ない予想ですが、飛散開始前から対策を心がけて。

スギ花粉の飛散開始時期

スギ花粉の飛散開始は、九州から東北まで例年並みとなりそうです。2月上旬に九州や四国、東海、関東地方の一部から花粉シーズンがスタートする見込みです。
2020年の1月は全国的に気温が平年並みか高くなる予想ですが、2月は西日本、東日本、北日本ともに、ほぼ平年並みの気温となるでしょう。冬らしい寒さにより休眠打破が順調に行われて、スギ花粉の飛散開始は各地で例年並みとなる見通しです。


スギ花粉は、飛散開始と認められる前から、わずかな量が飛び始めます。2月上旬に飛散開始が予測される地域では、1月のうちから花粉対策を始めるとよいでしょう。

花粉飛散傾向

2020年春の花粉飛散予測(第2報)日本気象協会

2020年春の花粉飛散予測(第2報)日本気象協会

2020年春の花粉飛散予測は、九州から関東甲信まで例年より少ない見込みです。特に、九州は非常に少なく、中国や近畿でも非常に少ない所があるでしょう。東北はおおむね例年並み、北海道はやや多い予想です。一方、前シーズン比で見ると、九州から東海は、広い範囲で非常に少ない見込みです。

関東甲信、北陸も少なくなる予想です。東北は大体前シーズン並みでしょう。北海道と青森では非常に多くなる予想ですが、これは前シーズンの飛散量が例年より非常に少なかったためです。

飛散量の予測根拠

花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるといわれています。
気象データに加え、前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などの気象データ、および全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽調査の結果などをふまえて予測しています。


花芽調査では、スギやヒノキなどの植物に詳しい「植物のプロ」や、花粉の研究に長年携わっている学識者の協力を得ながら、その土地の気候や地形を知る「気象のプロ」による定点観測を重視しています。
今年の花芽調査の結果、京都市、滋賀県米原市東京都青梅市では花芽の数は例年より少ない結果が出ています。

各地方の花粉飛散傾向

2020年春の花粉飛散予測(第2報)日本気象協会

各地方の花粉飛散傾向は、図の通りです。
【花粉の種類について】
北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。
【飛散量に関する言葉の説明】
非常に多い     :前シーズン (例年)の200%以上
多い        :前シーズン (例年)の150%以上200%未満
やや多い      :前シーズン (例年)の110%以上150%未満
前シーズン(例年)並 :前シーズン (例年)の90%以上110%未満
やや少ない :前シーズン (例年)の70%以上90%未満
少ない :前シーズン (例年)の50%以上70%未満
非常に少ない :前シーズン (例年)の50%未満
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前シーズン  :2019年シーズン飛散量
例年 :過去10年(2010~2019年)の平均値
【2019年夏の気象に関する言葉の説明】
平年 :1981~2010年の平均値
2020年の花粉症対策に向けて、ぜひお役立てください。