”リターンボット”となったシナーがストレート勝利

現地10月27日、「エルステバンク・オープン」(オーストリア・ウィーン/ATP500)男子シングルス1回戦、第7シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク11位)はライリー・オペルカ(アメリカ/同27位)と対戦。シナーはオペルカのサーブを攻略して、6-4、6-2で勝利し、2回戦進出を果たした。


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前週ATP250アントワープ大会で今季4勝目を上げたシナー。調子の良さもあってか、第1セットから着実にキープしていく。自らを「サーブボット(サーブを打つロボット)」と冗談を言うオペルカも第1ゲーム、第3ゲームとそのサーブを活かしてキープに成功。

このまま、キープ合戦になるかと思われた第5ゲーム、シナーはオペルカのサーブをすべて返すことに成功。ミスを引き出して15-40とブレークチャンスを掴むと、続くポイントでセンターへのファーストサーブ(217km/h)に飛びついてリターン。サーブ&ネットに出ていたオペルカにボレーを打たれたものの、飛びついて返したボールがウィナーとなってブレークに成功。その1ブレークを守って6-4でセットを先取する。第2セットでもリターンで25ポイント中12ポイントを奪ったシナーが2ブレークを奪って6-2で締めてストレート勝利を果たした。

この試合、シナーはアンフォーストエラーわずか5本(オペルカ19本)、サービスゲームでは42本中36得点を記録。リターンでは50本中20得点を記録しているとあって、ATPの動画配信サービス「テニスTV」のSNSでは“リターンボット(リターンのロボット)”と紹介されている。

「今日は少ないチャンスを生かすことができたと思う。それが今日のキーファクターだった。
私も常に速いサーブを打つことができ、キープできて良かったし、ベースラインでのフィーリングも良かった。でも、彼と対戦するのは決して簡単ではないよ。リズムがつかめないからね」と試合後に語ったシナー。

現状9位までの選手が出場可能であるツアー最終戦レースで、シナーは2,800ポイントで現在10位。9位フベルト・フルカチュ(ポーランド/同10位/2,955ポイント)が今大会1回戦で敗れているため、結果次第では、出場圏内に躍り出ることになる。シナーは2回戦でワイルドカード(主催者推薦)で出場のデニス・ノバック(オーストリア/同116位)と対戦する。
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