現地3月19日、「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ATPマスターズ1000)シングルス準決勝が行われ、第4シードのラファエル・ナダル(スペイン/世界ランク4位)が、第19シードのカルロス・アルカラス(スペイン/同19位)を6-4、4-6、6-3で下し、37度目のATPマスターズ1000大会優勝へ王手をかけた。
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両者の対戦成績は、ナダルの1勝0敗。
強風が吹き荒れる中行われたこの日の試合。第1セットでは、ナダルが先にリードを許したものの、アルカラスのすべてのサービスゲームでブレークポイントを握り、うち3度のブレークに成功。6-4で先手を奪う。
だが、第2セットでは互いに2度のブレークをして迎えた第9ゲームで、ナダルが7度のデュースの末にブレークを許し、アルカラスがセットを奪い返す。
拮抗した試合となった最終セット、ナダルは第5ゲームで3度のピンチをしのぐと、4-3でワンチャンスを生かしてブレーク。サービング・フォー・ザ・マッチの第9ゲームをラブゲームでキープして、ATPマスターズ1000大会で53度目の決勝に進出を決めた。シーズン開幕から続く連勝も20に伸ばした。
試合後、ナダルは「面白い試合だった。レベル的には今大会で一番いい試合だったと思う。ただ、風が吹くとほとんどプレーできなくなる。その前はとてもいいプレーができたよ。
また、17歳年下のアルカラスについては、「彼は素晴らしいチャンピオンになるためのすべての要素を持っていると思う。良い試合だったよ。若い選手と対戦している感じではなかった。トップ8の選手と対戦する気持ちで臨んだ」と述べ、「この1週間、彼のプレーをずっと見てきたがレベルはトップクラス。だからこそ、最大限の敬意を払ってコートに立ち、トップ選手として接し、すべてのポイントでファイトして解決策を見出した」と、一人のトップ選手として立ち向かったとした。
フルセットの戦いは、今大会3試合目。左足に慢性的な痛みを抱えているナダルにとってはタフな戦いとなっているが、「体調は万全だよ。この間も3時間プレーしたし、今日も3時間戦った。フィジカル的なパフォーマンスという点では、あまり疲れを感じないね。僕は汗をよくかくけど、そうすると脱水症状になりやすく、体の調子が悪くなるんだ。
「決勝に残ったからにはそれを楽しみたい。ここインディアンウェルズで決勝に進出できたことは大きな意味がある。(決勝が行われる)明日に向けて準備したい。今日のような試合は自信につながるよ」とツアー通算92勝、ATPマスターズ1000大会では37度目の制覇に向け、戦っていくと語った。
決勝でナダルは、第20シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同20位)と対戦。フリッツは準決勝で第7シードのアンドレイ・ルブレフ(同7位)を7-5、6-4で下している。