2015年大会覇者のワウリンカ、地元フランス選手に逆転負け

全仏オープン2日目となった現地5月23日、男子シングルス1回戦が行われ、2015年大会覇者のスタン・ワウリンカ(スイス/世界ランク264位)は、ワイルドカード(主催者推薦)で出場のコランタン・ムーテ(フランス/同139位)に6-2、3-6、6(2)-7、3-6で逆転負け。試合後には、この日の試合を「今の自分の姿を映す鏡」だと表現し、敗戦を受け入れた。


【動画】ワウリンカ、2年ぶりの全仏オープンは初戦敗退 マッチハイライト

昨年、左足を手術したワウリンカは、今年3月のチャレンジャー大会で1年ぶりに実戦復帰を果たすと、全仏オープン前哨戦「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/ATPマスターズ1000)でトップ20のライリー・オペルカ(アメリカ/同17位)と、ラスロ・ジェレ(セルビア/同56位)を破り、3回戦に進出。ノバク・ジョコビッチ(セルビア/同1位)には完敗を喫したが、徐々に復活の兆しが見えていた。

その中、迎えた全仏オープン。2015年大会で当時世界1位のジョコビッチと2位のロジャー・フェデラー(スイス/同47位)を破って優勝を果たしているワウリンカは、序盤から角度のあるショットで試合を有利に運ぶと、ムーテにチャンスを与えることなく、6-2で第1セットを奪う。

だが、地元フランスの声援を受けたムーテに第2セットを奪われると、第3セットでもタイブレークで6連続ポイントを許してセットカウント1-2に。ワウリンカは流れを止めることができず、第4セットも2ブレークを許して敗れた。


試合後、ワウリンカは「第2セットに入って、彼が調子を上げてきたときに迷い始めてしまった。特に自分のプレーに自信を持ちたいとき、物事の流れはとても速い。だから間違った方向に向かうと、すぐに頭の中が真っ白になるんだ」とプレーにおける負の連鎖が止まらなかったと振り返る。

もちろん、復帰して間もないとはいえ、試合で負けて悔しくないはずがない。それでも「これは今の自分の姿を映す鏡なんだ」と敗戦を受け入れ、「グランドスラムで悪い試合、初戦を経験しなければならない。なぜなら、試合で求める気持ちを新たにするため、何試合かプレーする必要があるからだ」と次へのステップとする。


「まだ自分が望んでいたレベルには戻っていない。でも、もう少しの辛抱だ。あと2、3週間すれば、そこに到達できるはず」と、今年3月に37歳を迎えたワウリンカはまだまだ諦めない。

■全仏オープン2022
日程/2022年5月22日(日)~6月5日(日)
開催地/フランス・パリ:ローランギャロス
賞金総額/4,360万ユーロ(約59億円)
男女シングルス優勝賞金/220万ユーロ(約3億円)
サーフェス/クレーコート

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