現地5月24日、「全仏オープン」3日目、男子シングルス1回戦が行われ、今大会で引退を表明しているジョー・ウィルフリード・ツォンガ(フランス/世界ランク297位)は、第8シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/同8位)と対戦。7-6(6)、6(4)-7、2-6、6(0)-7で敗れ、シングルス最後の試合を終えた。
【動画】ツォンガ、マッチポイントで起きた観客の声援に涙
2008年全豪オープン準優勝や、2015年全仏オープンでは錦織圭(フリー/当時世界ランク5位)を破ってベスト4入りを果たした元世界ランク5位のツォンガ。37歳を迎え、「頭では“まだプレーできるよ”と言いながら、同時に体が“これ以上は無理だ”と言っている」と、今大会での引退を決断した。
その最後の大会となった初戦の相手は、前週の「ジュネーブ・オープン」(スイス・ジュネーブ/ATP250)でタイトルを手にしたばかりのルード。過去8度のツアー優勝のうち、7度をクレーコートで挙げている強敵だ。
第1セット、ツォンガは全盛期さながらのパワフルなストロークとサーブで、トップ10選手のルードと互角のプレーを見せる。地元フランスファンの後押しを受け、勢いがついたツォンガは、互いにサービスキープをして迎えたタイブレークで先にリード。ルードに追いつかれる展開となったが、3本目のセットポイントでスマッシュを決めて、ツォンガが第1セットを奪った。
続く第2セットもチャンスを作るツォンガ。第7ゲームでルードにリードを許したものの、攻撃の手を緩めることなく、すぐさまブレークバックに成功。第1セットに続いて、またしてもタイブレークに突入する。だが、アウェイの中でも冷静にプレーしたルード。じっくりツォンガを崩し、セットを奪い返した。
再びギアを上げていきたいツォンガは、なんとかルードに食らいついていくものの、徐々に疲れが見え始め、ミスが早くなる。試合序盤の勢いが削がれていくと、第3セットは2ブレークを許して2-6で落とした。
第4セット、あとがなくなったツォンガは、ファンの応援を背にファイトし続けると、第11ゲームで遂にブレークに成功。最終セットに持ち込むチャンスを握り、ファンも盛り上がりを見せる。だが、ここでツォンガが腕を負傷。
続く第11ゲームをでルードがブレーク。6-6でツォンガはメディカル・タイムアウトを取って治療したものの、力のあるショットが打てず0-6となると、観客から大きな声援が飛ぶ。これにツォンガは涙。最後はルードがフォアハンドウィナーを決めてゲームセット。セットカウント1-3で敗れた。
シングルス最後の試合でトップ10選手を相手に、見せ場を作ったツォンガ。残すは、フランステニス界を共に引っ張ったリシャール・ガスケ(同70位)とのダブルスとなった。
勝利したルードは、2回戦でエミル・ルースブオリ(フィンランド/同61位)と対戦する。
■全仏オープン2022
日程/2022年5月22日(日)~6月5日(日)
開催地/フランス・パリ:ローランギャロス
賞金総額/4,360万ユーロ(約59億円)
男女シングルス優勝賞金/220万ユーロ(約3億円)
サーフェス/クレーコート
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The curtain comes down @CasperRuud98 ends Tsonga's farewell tour with a 6-7(6), 7-6(4), 6-2, 7-6(0) opening round victory.#RolandGarros pic.twitter.com/jOA3HxObxG
— Roland-Garros (@rolandgarros) May 24, 2022