現地8月14日、「ウェスタン&サザン・オープン」(アメリカ・シンシナティ/ATPマスターズ1000)の記者会見が行われ、世界ランク3位のラファエル・ナダル(スペイン)が出席。今大会の結果次第では、2020年1月以来となる2年7ヵ月ぶりに世界ランク1位に立つことについて喜びつつも、「自分の体調以上のプレーはしないつもり」と語った。
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先週行われた「ナショナル・バンク・オープン」(カナダ・モントリオール/ATPマスターズ1000)において、ディフェンディングチャンピオンだった現世界ランク1位のダニール・メドベデフが2回戦で敗れ、990ポイントが失効。3位につけるナダルとの差が1265ポイントに縮まった。
もし、今大会で昨年ベスト4のメドベデフが準々決勝に進むことができず、ナダルがタイトルを獲得するとなると、2020年1月以来となる世界ランク1位に躍り出る可能性がある。
ナダルは、「このような機会を得られることは、僕にとって大きな意味があるね。再びそんなことが起こるとは思っていなかったから」と世界ランク1位に立つチャンスについて驚きつつ、「でも、主とするのは健康を維持して、プレーしたい大会でプレーすること。自分の体調以上のプレーはしないつもりだよ」と、第一に考えるのは体調面だとした。
というのも、ナダルは7月のウィンブルドンで腹部を負傷しており、準々決勝のテイラー・フリッツ(アメリカ)戦で勝利したものの、怪我が悪化し準決勝を棄権。その後、休養期間を経たものの前週の「ナショナル・バンク・オープン」は直前で「腹部に違和感がある」として大会を欠場し、今大会は約1ヵ月半ぶりの試合となる。
「僕は、すべての大会に全力を尽くすつもりだ。No.1になるチャンスがあるかどうかは関係ないが、この位置にいることは幸せだし、もしそうなればとてもうれしいよ。しばらくして戻ってきたときには、物事が完璧ではないことを知る必要がある。最初から素晴らしいレベルのプレーを期待することはできないよ。
それでも、5年ぶりのシンシナティ大会出場に「数年ぶりにシンシナティに戻って来られてうれしいよ。腹部に小さな裂傷があったから危険な状態だ。サーブのたびにそこに力に入れるので、危険な場所だ。だから、もう少し適切にきちんと進めていこうと思う。ツアーでまだテニスをしたい。良いシーズンを過ごしているし、それを楽しめている。今週はシンシナティで楽しむよ」と意気込んだナダル。
USオープン前、最後の実戦となるであろう今大会でどのようなコンディションに仕上げてくるのだろうか。初戦となる2回戦では、ロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/同33位)とボルナ・チョリッチ(クロアチア/同152位)のどちらかと対戦する。