シフィオンテクのドーピング問題「提訴に合理的な根拠がないことが確認された」
1月20日、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)は、昨年8月に禁止物質が検出さて1ヵ月の出場停止処分を受けていた世界ランク2位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)に対する処分について、提訴しないことを正式に発表。現在「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)でベスト8入りしているシフィオンテクは、「一区切りつけられて満足している。
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23歳のシフィオンテクは、昨年8月に行われたドーピング検査で禁止薬物であるトリメタジジンが検出。国際テニス連盟(ITF)に代わってアンチ・ドーピング・プログラムを実施する独立機関の国際テニス・インテグリティ・エージェンシー(ITIA)から暫定的な資格停止処分を受けていた。
その後、陽性反応について、時差ぼけ解消のためポーランドで製造・販売されている薬を服用したことによるものだと判明し、不服申し立てを申請。出場停止処分は1ヵ月にとどまり、同年9月に行われた3大会を欠場し、12月4日には処分が解除された。
しかし、WADAがスポーツ仲裁裁判所(CAS)への提訴を検討し、ITIAの調査結果を精査。その結果、シフィオンテク側の説明が十分で、ITIAが規定に従って行動したことが確認され、科学的および法的観点から「CASへの提訴に合理的な根拠がないことが確認された」と発表した。
今年最初のグランドスラムとなった全豪オープンに出場中のシフィオンテクは、20日に女子シングルス4回戦を戦い、エバ・リース(ドイツ/同128位)に6-0,6-1と圧勝。3年ぶりのベスト8入りを果たした。
ドーピング問題はシフィオンテクにとっての不安材料だった。だが、全豪オープン期間中にそのもやもやも晴れた。試合後、「これで一区切りをつけられて、このプロセスを終えることができて満足している。