近鉄特急「アーバンライナーnext」(写真:2700uz / PIXTA)

近鉄は2023年7月5日から、特急アーバンライナー(next・plus)を活用した「赤福餅」の貨客混載輸送を実施します。実施は週2日程度、平日のみの予定です。

輸送には電車の旧車内販売準備室を活用。赤福餅を製造する朝熊工場最寄りの特急停車駅「五十鈴川駅」で積み込みを行い、同駅 14:10発 → 近鉄名古屋 15:37着の便で輸送し、駅周辺の店舗で赤福餅を販売するという流れです。

赤福餅は三重県伊勢市に本社を置く赤福の定番商品として知られる餅菓子。現在は朝熊工場から近鉄名古屋駅付近の周辺店舗まで1日に最大5回トラックで配送していますが、一部を鉄道輸送に置き換えることで配送時間の短縮やCO2排出量の削減を図ります。

伊勢名物の「赤福」、近鉄特急アーバンライナーが運びます
輸送フローイメージ(画像:近鉄)

新幹線や特急列車を活用した特産品などの輸送は、JRなども数年前から継続して実施しており、鉄道事業者の新たな収入源として、また物流の2024年問題への対応策の一つとして期待されています。近鉄は2021年7月に福山通運と連携して貨客混載輸送を開始、それ以降も普通電車、さくらライナー、伊勢志摩お魚図鑑と様々な電車を使って取り組みを行ってきました。

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