現在はモナコでプレイするゴロビン photo/Getty Images
新天地にモナコを選んだゴロビン
ロシア・ワールドカップで最もブレイクした男と言っても過言ではないロシアの英雄を覚えているだろうか。無尽蔵のスタミナに加えて、華麗なドリブルや正確なキックを武器に、母国をW杯ベスト8まで導いたロシア代表MFアレクサンドル・ゴロビンだ。
ロシアW杯の開幕前から注目されていた逸材ではあったが、こういった活躍もあり、大会期間中から多くのビッグクラブが興味を示し、2018年夏のマーケットで大きなステップアップが期待された。当時は特にチェルシーやユヴェントスなどが積極的にラブコールを送っていたと報じられていたが、彼が新天地に選んだのはASモナコ。ティエリ・アンリやキリアン・ムバッペといった若き逸材を多く輩出したり、今を時めくベルナルド・シウバやハメス・ロドリゲスらがプレイしたりしてきたフランスの名門クラブで、毎年のようにチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグで常連の強豪ではあるが、先の2クラブに比べれば少々見劣りしてしまうかもしれない。
では、なぜゴロビンはそんなビッグクラブをオファーを蹴ってモナコ行きを決断したのか。その理由をゴロビン本人が明かした。英紙『THE Sun』など複数のメディアによると、インタビューで「なんで僕がユヴェントスやチェルシーへ移籍しなかったのかって? チェルシーやユヴェントスのようなクラブへ行くのは、現状の僕では難しいと思ったんだ。僕にとって、彼らはサッカー界の貴族のようなものだからね。僕はロシア出身なので、言語の知識も不足していた。ビックグラブでこれらは複雑な状況にしかねないからね」と述べたという。
この決断が正解だったのか、不正解だったのかはわからないが、加入初年度からモナコの主力として活躍しており、今季もここまでリーグ戦4試合にフル出場しているゴロビン。フランスで着実に力をつけ、ビッグクラブへのステップアップの準備を進めている。