昨季をもって現役を引退していた巻誠一郎氏 photo/Getty Images
クラウドファンディングで資金調達
ロアッソ熊本は18日、昨季限りで現役を引退した元日本代表FW巻誠一郎氏の引退試合が開催されると発表した。開催日は2020年1月13日(月・祝)で、開催場所は同クラブの本拠地であるえがお健康スタジアムとなっている。
引退試合の開催に際して、巻氏はクラブの公式サイトを通じて「サッカーを通じて関わった方々は今の私にとって最高の財産となっています。サッカー選手として、これまで勝つこと、ファンに楽しんでもらうことだけを考えて来た自分でした。ただ、熊本震災の時から、サッカーはサッカーだけで終わるものではないと、その時、サッカーのもつ本当の価値に気付かされたように思います。最後に本物を熊本の子供たちに見てほしい! その背中を熊本の子供たちにもう一度見せたい!! だから僕の引退試合は熊本でやりたい!!」と語っている。
また、2016年に起こった熊本地震で被災した子供たちを「無料で招待したい」という思いから、巻氏はクラウドファンディングにも挑戦している。目標金額を200万円に設定して支援を募ると、わずか1日で目標を達成。20日の時点で300万円を超えているが、巻氏は1人でも多くの子供を試合へ招待するために、自身のTwitterへ「皆さまのお陰で初日で達成しました。しかし、震災当時実触れ合った子どもたちはもっとたくさんいます。1人でも多くの子供たちを招待し、運営していく費用を考えると200万円という金額も決して十分なものではありません。どうか引継きご支援のほどよろしくお願い致します」と綴っている。
熊本県の復興のために、これまで尽力してきた巻氏。今年9月には、古巣ジェフユナイテッド千葉が本拠地を置く“第二の故郷”千葉県を襲った台風で、甚大な被害にあった人たちのもとへ駆けつけ、地元の子供たちのために急遽サッカースクールを開催したりもした。