南アフリカW杯の開幕戦でメキシコ代表相手に先制ゴールを奪ったチャバララ photo/Getty Images
「今見ても飽きることはない」
今からちょうど10年前の2010年6月11日。世界中のサッカーファンがある一人の男のゴールに目を奪われた。そのゴールとは2010年南アフリカW杯の開幕戦で生まれたホスト国の先制点だ。
そのゴールを決めた男の名前を今でも覚えている人は多いだろう。メキシコ代表と対戦したこの試合に南アフリカ代表の一員として先発したMFシフィウェ・チャバララだ。チャバララは55分にカウンターからチャンスを得た際に、快速を飛ばして左サイドを爆走。味方から絶妙なスルーパスを受けると、ボールに追いつくなり得意の左足を振り抜き貴重な先制ゴールを奪ってみせた。その直後に披露した独特のダンスと共に、このシーンは多くのサッカーファンの記憶に残っているはずだ。
そんな“渾身の一撃”をチャバララ本人が英『Daily Mirror』のインタビューで振り返っている。当時は世界的に全くの無名だったチャバララだが、あのゴールで彼の人生は全く別のものに変わったという。
「あのゴールは今見ても飽きることはないよ。アレは僕のキャリアにとってだけでなく、アフリカサッカー界にとっても最も重要なゴールの一つだった。世界でも認められたしね。あのゴールは僕の人生をポジティブな方向に向かって変化させたんだ。10年の時が経過した今でも人々はまだそれについて話すことがある。動画を見ると今でも鳥肌が立つよ。他の人の人生にも大きな影響を与えたんじゃないかな」
![南アフリカW杯の“強烈”開幕弾を覚えているか 得点者の人生を変えた一撃[映像アリ]](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FTheWorld%252FTheWorld_285805_2ea5_2.jpg,quality=70,type=jpg)
ゴール後に披露した特徴的なダンスも当時は話題を呼んだ photo/Getty Images
「本当にアフリカサッカーにとって素晴らしい瞬間だった。世界で最大のスポーツイベントの1つを開催するチャンスが与えられたことは、僕らにとって誇りだった。しかも、僕らはそこで並外れてうまくやったんだ。W杯に参加することは特別だったし、夢が叶った瞬間だったよ。建造物もまだ全てがそこにある。W杯の後で取り壊されることはなかったし、今でも良い状態で稼働しているね」
結果的に、この試合はその後メキシコ代表に同点ゴールを浴び1-1のドロー決着となったが、確かにあの試合は誰もが驚くサプライズな一面があった。加えて、同大会はアフリカ大陸で開催される初のW杯だっただけに、地元チームが大会初ゴールを奪った意味は大きい。そのゴールを決めた張本人となったチャバララはあの瞬間に“アフリカの英雄”になったと言っても過言ではないだろう。所属したクラブレベルでは世界的な知名度がない同選手だけに、余計あのゴールが彼の人生を変えたはずだ。
一つのゴールで人生が変わったチャバララ。これからも南アフリカW杯の話題が出るたびに、彼の一撃はファンの間で語られることだろう。
@RocketLab today launched its #DontStopMeNow mission
— FIFAWorldCup (@FIFAWorldCup) June 11, 2020
We suspect the rocket @siphiweshabba launched 10 years ago today made even more noise as Soccer City erupted in South Africa 2010's Opening Match #TBT | @BafanaBafana | #WorldCuppic.twitter.com/5wg9GAazhL
参照元:Twitter
●電子マガジンtheWORLD(ザ・ワールド)最新号を無料で公開中!
電子マガジン最新号は、「欧州サムライ伝説」。中田英寿、小野伸二、中村俊輔など……、欧州で日本人フットボーラーの道を切り開いたパイオニアたちの偉業を、貴重な写真とともに振り返ります。
http://www.magazinegate.com/theworld/