日本代表の冨安 photo/Getty Images
ユーティリティ性も大きな魅力
9日に行われたカメルーン代表との親善試合はスコアレスドローに終わった。日本代表の攻撃は物足りなかったが、守備の部分は最後まで安定感があった。
大きいのは個の成長だろう。以前は欧州トップレベルの戦いをを知るセンターバックが吉田麻也1人だったが、今はセリエA・ボローニャで奮闘する冨安健洋がいる。サンプドリアでプレイする吉田と合わせ、セリエA組が2人いるのは心強い。
冨安はさらにビッグな選手へ成長していく可能性が高く、セリエAでの成長も著しい。英『Chronicle Live』では伊『Tuttobologna』のマヌエル・ミングッツィ氏に冨安の評価を問うているが、ミングッツィ氏も冨安の能力を称賛する。
「冨安はユーティリティ性あるDFで、センターバックもサイドバックもできる。適応力と集中力も高い。ファンも冨安には常にプロフェッショナルと献身性を求めている。サイドバックでは非常に上手くやっていた。センターバックでもいくつかミスはあったが、適応が求められるセリエAでは普通のことだ」
「まだ彼はマンマークに欠点があり、セリエAのストライカーはスマートだ。そこで彼はミスを犯している。しかしもう1年セリエAのような戦術的なリーグでプレイすることで、彼は良くなるだろう。
カメルーン戦では後半より3バックも試していたが、冨安は3バックにも対応可能だ。サイドバックをこなすほどの脚力を備えているため、広範囲のスペースをカバーする強みも持つ。
また足下の技術も評価されているため、3バックの位置から持ち上がって攻撃の組み立てに関与することも期待できる。
マルセイユの酒井宏樹が3バックの右をこなせることも強みで、彼らの成長によって日本のシステムは選択肢が増えた。
冨安がディフェンスリーダーになっていくのは間違いなく、日本人センターバックのイメージを大きく変えてくれることだろう。