バルサでブレイクするペドリ photo/Getty Images
クラブの未来を担う若者たち
序盤戦から中盤戦にかけて、今季のバルセロナはほろ苦いシーンも多かった。しかし、悪いことばかりではない。
残念ながら大怪我があったが、攻撃面では18歳のFWアンス・ファティがリーガの舞台で通用することが証明された。リオネル・メッシがチームを離れた場合、その穴を埋める候補者の1人として期待できる。
同じ18歳ではMFぺドリが大ブレイク。アンドレス・イニエスタとの比較も加速しており、バルセロナらしい狭いスペースでボールを動かせるテクニシャンだ。バルセロナだけでなく、スペイン代表の方でも主役になっていけるかもしれない。
中盤では21歳のリキ・プッチも忘れてはならない。ぺドリに先を行かれたところはあるが、それでもテクニックは高い。今季も途中出場から出番は得ており、カンテラ(下部組織)出身者だけあってクラブの哲学も理解できている。

ディフェンスリーダー候補のアラウホ photo/Getty Images
来季以降の成長が楽しみに
さらに18歳の大型MFイライクス・モリバもブレイクの兆しを見せている。早くもリーガで得点を記録するなど、カンテラ時代から絶賛されていた才能がついにトップチームへ入ってきた。良い意味でバルセロナらしくないダイナミックな選手で、中盤にまた違った良さをプラスしてくれるだろう。
最終ラインの収穫も大きかった。ジェラール・ピケが離脱したこともあり、指揮官ロナルド・クーマンは21歳のオスカル・ミンゲサ、ロナウド・アラウホを抜擢。特にアラウホは高い評価を得ることになり、現代らしいフィジカルに優れたセンターバックだ。
アヤックスから獲得した20歳のDFセルジーニョ・デスト、ウイングを主戦場とするFWコンラッド・デ・ラ・フエンテのアメリカ人コンビにもさらなる成長への期待がかかる。
今季は開幕から出遅れたが、まだ首位アトレティコ・マドリードを捕まえることも不可能ではない。逆転でリーガを制し、若手の成長を促せたとなれば、今季の戦いは十分に成功と言えるものになるはずだ。