前線で躍動したベルナルド・シウバ photo/Getty Images
偽9番で勝利を積み上げているマンチェスター・シティ
ボルシア・ドルトムントを撃破し、更に勢いに乗るマンチェスター・シティ。ジョン・ストーンズを始めとする堅守が光っているが、今季の特徴的な戦い方といえばストライカーを置かない偽9番だろう。
エースストライカーであるセルヒオ・アグエロの長期離脱もあり、ところどころでストライカーを置かない戦術を試してきた。
直近で言えばチャンピオンズリーグ決勝トーナメント以降は、ほとんどの試合でベルナルド・シウバを最前線に置いた偽9番を使用している。結果は既知の事実ではあるが、見事勝利を収めている。
「確かに彼らは偽9番で成功を収めている。しかし、長期的な目で見ると9番の不在は今後の彼らの成功への確証を持つことはできないよ」
このようにクラブOBであるジョレオン・レスコットは偽9番での長期的な成功が難しいと英『BT Sport』にコメントを残している。
「もし、マンCと対戦していてアグエロがいなければ、バイエルンと対戦していてレヴァンドフスキがいなければ、ディフェンダーとして幸せになれるよ」
続けて自身がディフェンダーとして試合に出場した際に相手に絶対的なストライカーがいなければ、試合がより楽になるとも発言している。確かに試合を決める選手はストライカーが多く、ケビン・デ・ブライネやフィル・フォデンがマンCには在籍しているが、彼らはアシスト側に回ることが多い。
また、リーズ戦のようなターンオーバーを敷いた際に偽9番が使えないことも長期的に成功が難しい一つの要因かも知れない。ベルナルド・シウバを最前線に置く場合はどうしても他のメンバーが固定されてしまっている。チャンピオンズリーグでの人選を見れば明らかだろう。2ndレグでの交代が1枠だったのも、全体のパフォーマンスが落ちることを危惧したゆえの判断だと考えられる。
以上のことからレスコットの考えは正しく、得点力のあるストライカーは必要なのかもしれない。
遅かれ早かれ今季終了後には、答えが分かるだろう。結果が伴えばジョゼップ・グアルディオラの考えにも根拠が付いてくる。
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