驚異の若手が揃うドルトムント photo/Getty Images
ここ数年の指揮官選びは苦戦気味
ドルトムント、ライプツィヒ、アトレティコ・マドリードなど、近年の彼らは何度も主力選手をメガクラブに奪われてきた。それでも好成績を残し続けているのだが、その秘訣はスカウト力にある。
先日ドルトムントはFWジェイドン・サンチョがマンチェスター・ユナイテッドへの移籍で原則合意に達したとされているが、サンチョの後釜にも優秀な若手を据えるのだろう。
しかし、惜しいところがある。近年のドルトムントで問題になっているのは、指揮官だ。
若手を中心とした攻撃的なサッカーは2008年から7年間チームを指揮したユルゲン・クロップ体制に培われ、若手重視路線は今も変わっていない。

クロップ政権以降は1度も優勝できず photo/Getty Images
新シーズンはマルコ・ローゼ体制
ただし、クロップの後を継いだトーマス・トゥヘルが退任した2017年あたりからは指揮官選びに苦戦してきたところがある。
2017年はピーター・ボス、その年の12月からはペーター・シュテーガー、2018-19シーズンはルシアン・ファブレ、ファブレが解任された昨年12月からはエディン・テルジッチがシーズン終了まで指揮を執った。
そして新シーズンからは、ボルシアMGを指揮してきたマルコ・ローゼが就任することになり、また新たなスタートだ。
2020-21シーズンにアトレティコ・マドリードはリーガ・エスパニョーラを制したが、アトレティコの場合はディエゴ・シメオネの哲学がしっかりとチームに浸透している。
バルセロナにFWアントワーヌ・グリーズマンは奪われたものの、それでもチームがブレなかったのは確実な補強とシメオネの哲学があればこそ。シメオネの存在は極めて大きい。
ドルトムントも指揮官の下でスタイルを確立する必要があり、それがバイエルンを超える1つの条件となるだろう。
2020-21シーズンもアーリング・ハーランドを筆頭にタレントが揃い、他にもMFジュード・ベリンガムやジョバンニ・レイナなど優秀な若手がいた。