プレミアで無敗優勝成し遂げた当時のアーセナル photo/Getty Images
優勝を狙える戦力が揃っていたが……
チャンピオンズリーグは欧州最強のチームを決めるコンペティションだが、常に最強チームが勝つわけではない。
例えば2003-04シーズンにプレミアリーグで無敗優勝を達成していたアーセナルだ。
当時ベスト4に残ったのはモナコ、FCポルト、チェルシー、デポルティーボの4チーム。最終的に優勝したのはジョゼ・モウリーニョ率いるポルトだったが、この顔ぶれならばアーセナルが優勝出来たかもしれない。それだけにベスト4へ進めなかったのは残念だった。
続く2004-05シーズン、2005-06シーズンはモウリーニョがチェルシーを指揮し、プレミアを連覇。ディディエ・ドログバ、クロード・マケレレ、フランク・ランパード、ジョン・テリーを擁するなどこちらも隙のないチームだったが、こちらもチャンピオンズリーグは制覇できなかった。
2004-05シーズンは、決勝でイスタンブールの奇跡を起こしたリヴァプールに準決勝で敗れてしまった。FWルイス・ガルシアのスーパーゴールが決まるあたり、当時はリヴァプールに特別な運があったか。
次の2005-06シーズンはベスト16でバルセロナに敗れ、そのバルセロナが頂点に立った。どちらのシーズンも優勝クラブに敗れることになり、チェルシーのサポーターも結果を嘆いたはずだ。

1990年代のユーヴェもタレント軍団 photo/Getty Images
ファイナルで敗れた例も多く
イタリアからはユヴェントスだ。
ユヴェントスの場合は1995-96シーズンに大会を制しているのだが、惜しかったのは連覇できなかったところにある。
次のシーズンにはジネディーヌ・ジダン、アレン・ボグシッチ、クリスティアン・ヴィエリ、パオロ・モンテーロらスターを迎え、2大会続けてファイナルに進出。他にもディディエ・デシャン、アレッサンドロ・デル・ピエロもいた。連覇を夢見たファンもいたはずだ。
しかし、1996-97シーズンはファイナルでドルトムントに敗北。さらに次のシーズンもファイナルに進んだのだが、FWフィリッポ・インザーギ、MFエドガー・ダービッツも加えながら今度はファイナルでレアル・マドリードに敗北。
次の1998-99シーズンは準決勝でマンチェスター・ユナイテッドに敗れており、英『FourFourTwo』もセリエA最強時代にあって悔やまれる結果と振り返っている。それこそ当時のユヴェントスは3連覇も狙えたかもしれないチームだったのだ。
ちなみに1998-99シーズンはインテルも準々決勝でマンUに敗れているのだが、当時のインテルには怪物ロナウドがいた。結局ロナウドはチャンピオンズリーグを獲得できないままキャリアを終えており、全盛期に近かったインテルで制覇できなかったのは残念だったか。
その後リヴァプールとチェルシー、インテルは優勝を経験したが、アーセナルとユヴェントスは21世紀に入ってからも優勝出来ていないままだ。
アーセナルは2005-06シーズンにもファイナルへ進んだが、バルセロナに敗れてしまった。ティエリ・アンリがいた時代に優勝出来なかったことの後悔は大きいだろう。