シュツットガルトでポジションを確保した伊藤 photo/Getty Images
11月で一気にブレイク
ドイツのサッカーファンにとっては無名の大型新人だったことだろう。
ブンデスリーガ公式が選ぶ11月の「Rookie of the Month」に選出されたのが、シュツットガルトでプレイする22歳のDF伊藤洋輝だ。
伊藤は今夏フランクフルトが獲得した21歳のデンマーク人MFイェスパー・リンドストローム、ドルトムントが獲得したオランダ代表FWドニエル・マレンとともに11月のRookie of the Monthに選ばれているわけだが、この選出は妥当だろう。
188cmのサイズを持つ伊藤はシュツットガルトでセンターバックを担当し、11月26日のマインツ戦では果敢に攻め上がってブンデスリーガ初得点も記録した。この11月の活躍を受け、徐々にドイツのサッカーファンの間でも伊藤の名前が有名になり始めたはずだ。
同サイトも11月のゲームで1試合平均96回のボールタッチ、87%のパス成功率を記録する伊藤を高く評価している。日本代表では吉田麻也、板倉滉、冨安健洋など海外で活躍するセンターバックが増えてきたが、伊藤は貴重な大型レフティーだ。来年のワールドカップまでにテストしてほしい人材で、アジア最終予選でも戦力になるかもしれない。
それこそアーセナルで冨安健洋が右のサイドバックを務めているため、伊藤や板倉を吉田と組ませて冨安を右のサイドバックでテストしてみるのも悪くない。3バックだって選択肢になるだろう。
11月の伊藤はデュエルでも69%の勝率を記録し、188cmのサイズながら34.1km/hのトップスピードを記録したことも評価されている。
まさかドイツで伊藤がこれほど早く評価されるとは日本のサッカーファンも予想していなかったのではないか。22歳と若くからブンデスリーガの戦いを経験できているのは大きく、日本サッカー界にとっては今季前半戦1番の収穫と言っていいかもしれない。