マンチェスター・シティのマフレズもレスターでプレイしており、6000万ポンドの移籍金が支払われている photo/Getty Images
育成と売却に長けている
近年でいえばアヤックスやボルシア・ドルトムントは若手を育成し、多くの利益を生んでいる。今夏の移籍市場ではドルトムントからマンチェスター・ユナイテッドへジェイドン・サンチョが移籍し、およそ7300万ポンドの移籍金が支払われたようだ。
このように選手育成で利益を出すクラブは移籍市場のインフレもあり、増えてきている。プレミアで戦うレスター・シティもその一つに分類されることになる。
15-16シーズンにプレミアを制覇し、昨季はリーグ5位でシーズンを終えるなど、一気にクラブとしての格を上げたレスター。その裏には的確な補強があり、その資金は優勝したシーズンの主力を売却し、まかなうことができている。
英『The Sun』によればリーグ優勝を達成した「ミラクル・レスター」以降、5人の主力選手を売却し、2億6000万ポンドの利益を生んだという。その5人とはエンゴロ・カンテ、ダニー・ドリンクウォーター、リヤド・マフレズ、ハリー・マグワイア、ベン・チルウェルであり、彼らを獲得するために必要となった移籍金(チルウェルはアカデミー出身)はたったの1800万ポンドだったようだ。
このように育成クラブとしての地位を確立したレスターだが、今後も同じような形で利益を生むことができる。中盤のユーリ・ティーレマンスとウィルフレッド・エンディディ、ジェイムズ・マディソンは常にビッグクラブから狙われている人気銘柄であり、怪我で離脱中だがウェズレイ・フォファナとジェイムズ・ジャスティンも素晴らしい選手だ。どの選手も若く、多くの利益をクラブにもたらすことができるだろう。
複数の主力を売却し、プレミアの中堅クラブにまで格を上げたレスター。現在はそこまで選手売却は見られないが、2億6000万ポンド以上の利益を生み出せる選手が揃っており、売却するのか、戦力を維持して上位を目指すのか、注目したい。