ゴールを決めたロス・スチュアート photo/Getty Images
再びプレミアリーグで戦う日を
かつては現リヴァプールMFジョーダン・ヘンダーソン、DFウェズ・ブラウン、ジョン・オシェイ、イングランド国内でもかなり期待されていたMFジャック・ロドウェル、FWダレン・ベントら実力者がプレイするなど、サンダーランドはプレミアリーグを舞台に戦ってきたクラブだった。
しかしサンダーランドは2016-17シーズンにプレミアリーグで最下位に終わってしまい、2006-07シーズン以来となる2部降格が決定。
2018-19シーズンは3部で5位、2019-20シーズンは8位、2020-21シーズンは4位と、3部からも這い上がれないシーズンが続いており、プレミアリーグ常連だった頃の姿はもうない。
ただ、サポーターは熱を失っていない。今季サンダーランドはリーグ戦で5位に入り、6日から昇格を懸けたプレイオフに臨んでいる。
イングランド3部はリーグ戦1位、2位の2クラブが自動で昇格し、3位から6位のクラブは最後の1枠を懸けてプレイオフに参戦するレギュレーションとなっている。今季はサンダーランド、6位のウィコム・ワンダラーズ、4位シェフィールド・ウェンズデイ、3位MKドンズの4クラブが昇格プレイオフに進出。
このプレイオフは準決勝がホーム&アウェイ方式で行われ、サンダーランドは6日にプレイオフ準決勝1stレグでシェフィールド・ウェンズデイと対戦。驚かされるのは、その熱量だ。
地元メディア『Sunderland Echo』によると、サンダーランドのホームスタジアムであるスタジアム・オブ・ライトには4万4742人も集結。そのうちシェフィールド・ウェンズデイのサポーターは2000人ほどとされているため、4万を超えるサンダーランドのサポーターが集まったことになる。これは3部の昇格プレイオフでは歴代最多の観衆だという。
収容人数が4万9000人のスタジアム・オブ・ライトを埋めたホームサポーターは、プレミアリーグの優勝決定戦ではないかと思うほど大盛り上がり。
サポーターは今もプレミアリーグの舞台へ昇格することを夢見ているはずだ。まだまだ道のりは険しいが、まずはこの昇格プレイオフを制して2部へ上がりたい。この盛り上がりこそイングランドのフットボールが特別な理由であり、またいつの日かプレミアリーグの舞台で戦うサンダーランドを見てみたいものだ。