ドルトムントで暴れたハーランドはマンCへ photo/Getty Images
動ける巨人が主流となる
リオネル・メッシを軸としたバルセロナの大成功もあり、2000年代後半よりサッカー界ではセンターフォワードの役割も変わってきた。純粋なセンターフォワードを配置しないチームも増えたが、その流れは再び変わりつつあるのかもしれない。
今夏のビッグニュースとなっているのは、マンチェスター・シティが獲得したFWアーリング・ハーランド、リヴァプールが獲得したFWダルウィン・ヌニェスの2人だ。ハーランドもサイズ、得点力、さらにスピードも併せ持っており、ヌニェスも187cmとサイズがある。米『ESPN』は2人の動きがセンターフォワード回帰を強調するものだと注目している。
0トップを広めた人物の1人でもあるジョゼップ・グアルディオラが指揮するマンCは、セルヒオ・アグエロが退団してから純粋なセンターフォワードを置かずに戦うゲームも多かった。ユルゲン・クロップ率いるリヴァプールも長らく万能FWロベルト・フィルミーノが最前線で器用な役割をこなしてきた。新シーズンはそれが変わることになる。
上手くいかないところもあったが、昨夏チェルシーに加わったFWロメル・ルカクもサイズとスピードを兼ね備えたセンターフォワードだ。190cm近いFWも珍しいものではなくなり、前線のトレンドが変わり始めているのは間違いない。
攻撃的な選手として足下の技術はもちろん大事だが、現代サッカーでは身体能力の部分も求められる。今後は大きくて速い選手がスタンダードとなっていくはずで、サッカーの展開もどんどんダイナミックになっていくことだろう。