長谷川唯(左)ら注目のタレントはいる日本代表だが…… photo/Getty Images
世界の個の力は上がっている
2011年の女子ワールドカップ・ドイツ大会で頂点に立ち、翌年のロンドン五輪では銀メダル、2015年のワールドカップ・カナダ大会では準優勝に輝くなど、2010年代のなでしこジャパンは限りなく世界のトップに近い位置にいた。
カナダ大会から約7年。
2010年代のチームと比較すると、個の力の部分は気になるか。先日米『ESPN』は『現世界の女子選手ランキングTOP50』と題した企画を組んでいたが、ここに日本人選手は1人も入っていない。
ランキングには世界ランク11位のノルウェーから2人、12位オーストラリア、5位ドイツ、4位オランダ、2位スウェーデンから3人ずつ、6位のカナダから4人、3位フランスから5人、8位のイングランド、7位のスペイン、1位のアメリカから最多となる6人ずつが選ばれており、世界ランク上位10チームのタレントたちがこのランキングを支配している。ちなみに日本の世界ランクは13位だ。
同メディアの選ぶランキング1位に選ばれたのはバルセロナでプレイするスペイン人MFアレクシア・プテジャスで、同選手は2021年の女子バロンドールを受賞している選手でもある。
女子バルセロナは今年に入って満員のカンプ・ノウで歴史的な一戦をおこなうなど、女子サッカー界に新たな風が吹いているのは間違いない。プレイレベルも上がっており、勢力図も10年前とは変わってきている。
日本にもイングランドのウェストハムでプレイするMF長谷川唯、ドイツ・バイエルンのDF熊谷紗希、アーセナルのFW岩渕真奈など世界で活躍するタレントはいるが、澤やFW永里優季らがいた頃に比べると少々寂しく感じるのも事実だ。
翌年にはオーストラリアとニュージーランドにて女子ワールドカップ2023が開催される予定で、この大会より出場チーム数が24から32に増える。女子サッカーの人気は確実に高まっており、競争力も増している。