監督として顔を合わせたファン・ニステルローイ(右)とファン・ブロンクホルスト(左) photo/Getty Images
ファン・ハールの後継者が欲しい
16日、チャンピオンズリーグ・プレイオフでスコットランドのレンジャーズとオランダのPSVが対戦した。
レンジャーズを指揮しているのはジョバンニ・ファン・ブロンクホルスト、PSVを指揮しているのはルート・ファン・ニステルローイだ。
オランダサッカー界にとって優秀な指揮官輩出は大きな課題だ。現在はベテランのルイ・ファン・ハールがオランダ代表を指揮しているが、後継者らしい人物が見当たらない。EURO2004を戦ったメンバーの多くが指導者の道に進んでいるのだが、ほとんど結果が出ていないのだ。
例えばDFヤープ・スタムは2016年にレディングの指揮官としてスタートしたが、その後指揮したPECズヴォレ、フェイエノールト、アメリカのFCシンシナティでも結果が出ず。フェイエノールトでも勝率は38.9%、シンシナティでは17%まで落ち込んだ。今のところ名将ルートには入っていない。
クラレンス・セードルフはミランで本田圭佑のボスにもなったが、結果はご存知の通り。その後のデポルティーボ、カメルーン代表でも結果は出なかった。
フランク・デ・ブールはエールディヴィジでこそ結果を出したが、デ・ブールはインテル、クリスタル・パレスでは大失敗。EURO2020ではオランダ代表を指揮したが、結果はベスト16敗退だった。
他にも昨季ヴォルフスブルクで早々に解任され、現在はベルギーのアントワープで三好康児のボスになっているマルク・ファン・ボメル、オランダのADOデン・ハーグで今季より指揮官になったディルク・カイト、フェイエノールトでアシスタントコーチを務めるロビン・ファン・ペルシー、オランダ代表のアシスタントコーチに入るエドガー・ダビッツらが指導者の道に進んでいるが、5大リーグで活躍する者は現れるのか。みな現役時代は名選手だっただけに、オランダサッカー界はこの中から名将が出てくることを望んでいるだろう。