とにかく勝負強いレアル photo/Getty Images
かつてのミラン、チェルシーにも負けないか
今月はバルセロナとのクラシコも制し、リーガ・エスパニョーラの首位をがっちりと固めているレアル・マドリード。昨季もチャンピオンズリーグとリーグのダブルを達成するなど強いのは明らかだが、現世界No.1のタレント集団というわけではないだろう。
スペイン『as』によると、これまで数多くのビッグクラブを指揮してきた現レアル指揮官カルロ・アンチェロッティは今のレアルについて「コーチングするのが楽しいチームだ。何の問題も与えない。私が指導してきた中でベストではないかもしれないが、最高の1つだよ」と表現している。
今のレアルはそこまで選手層が厚いというわけではないが、若手とベテランが融合した負けにくいチームに仕上がっている。職人肌の選手も多く、昨季のチャンピオンズリーグで見せた逆転劇など不思議な力をここぞの場面で発揮してくる。それが現レアル最大の魅力でもある。
かつてアンチェロッティは2013-14シーズンにもレアルをチャンピオンズリーグ制覇へ導いているが、タレント力はクリスティアーノ・ロナウド、ガレス・ベイル、アンヘル・ディ・マリアらがいた当時の方が今より豪華かもしれない。
他にもアンチェロッティはアレッサンドロ・ネスタ、パオロ・マルディーニ、アンドリー・シェフチェンコ、リバウド、フィリッポ・インザーギらを擁したミランで2002-03シーズンのチャンピオンズリーグを制しており、ミランではアンドレア・ピルロ、クラレンス・セードルフ、カカーらを軸に2006-07シーズンのチャンピオンズリーグも制している。このミランもタレント力では今のレアルを上回ると言っていいだろう。
ディディエ・ドログバ、フランク・ランパード、ミヒャエル・バラック、デコ、ジョン・テリー、アシュリー・コール、ペトル・チェフらがいた2009-10シーズンのチェルシーなどアンチェロッティが指揮してきたチームは豪華なタレント集団ばかりだが、今のレアルはそれにも負けない強さがある。
銀河系軍団と呼ばれてきた当時ほど豪華ではないかもしれないが、百戦錬磨のタレントを抱えた試合巧者集団だ。破壊力抜群の攻撃で相手を圧倒するようなゲームは限られているが、それでも負けにくいレアルは今季もチャンピオンズリーグ優勝候補だろう。