パリを離れてからはローマ、エルチェでプレイしてきたパストーレ photo/Getty Images
最終シーズンにはネイマール、ムバッペも加入してきた
今のパリ・サンジェルマンにはリオネル・メッシ、ネイマール、キリアン・ムバッペのMNMトリオを軸に、とにかく豪華な選手層を誇っている。特に攻撃陣は、タレント力だけなら世界屈指だ。
パリでの争いが厳しいものだったと振り返るのは、2011年から2018年夏までパリでプレイしたアルゼンチン人MFハビエル・パストーレだ。
アルゼンチン代表でも29試合プレイしたテクニシャンではあるが、主にウイングや攻撃的MFの位置をこなしてきたパストーレもパリでは厳しいポジション争いに巻き込まれてきた。2015-16シーズンはアンヘル・ディ・マリア、ルーカス・モウラがおり、パストーレも安泰というわけではなかった。
続く2016-17シーズンにはユリアン・ドラクスラー、復活してきたフランスの天才FWハテム・ベン・アルファも加わり、2列目の争いはより激しくなった。
仏『Foot Mercato』によると、パストーレはもっと長くパリに残るアイディアもあったという。しかしレベル的に厳しいと感じる部分もあったようで、やはりパリの競争力は特別なのだろう。
「パリを去りたくはなかった。パリに残り、あそこでキャリアを終えたいとの思いもあった。あそこで長くプレイし、メッシやムバッペとトレーニングして、その経験を子供に伝えられたら夢のようだ。でも、僕はパリのレベルにはなかった」
2017年夏にはネイマール、ムバッペも加わることになり、今のパリで長期間ポジションを守るのはかなり難しい。その後のパストーレは2018年にローマへ移籍し、2021年にはスペインのエルチェへ。
パストーレも実力者ではあったが、当時ではズラタン・イブラヒモビッチやエディンソン・カバーニが攻撃の中心だった。パストーレが話題の主役となる機会は少なく、その競争力は世界最高クラスと言えそうだ。