今季は怪我に苦しんでいるルカク photo/Getty Images
今季はジェコの方が明らかに上だ
191cmと恵まれたサイズに加え、縦へのスピードも備えるインテルFWロメル・ルカクは現代の怪物ストライカーになるだけの素質を備えている。そのポテンシャルは若い頃より高く評価されてきたのだが、なかなか成績が安定しない。
特に今季は大きく評価を落とすシーズンになってしまった。怪我の影響が大きかったとはいえ、今季はインテルでもベルギー代表でも非常に苦いシーズンを過ごしている。ベルギー代表のエースとして臨んだFIFAワールドカップ・カタール大会では決定機を複数回外してしまい、チームもグループステージ敗退と悲しい結末を迎えた。
インテルでも年明けのナポリ戦より復帰を果たしたが、結果は出せなかった。18日に行われたミランとのスーペルコッパ・イタリアーナもベンチから見守っており、ここまでかなり影の薄い状態が続いている。
怪我の問題もそうだが、単純に実力の部分にも疑問の視線が向けられている。18日のミラン戦で大活躍したのは36歳のベテランFWエディン・ジェコで、ポストプレイヤーとしてはルカクよりジェコの方が信頼しやすいのではないか。
ルカクは2019‐20シーズンにリーグ戦で23ゴール、2020-21シーズンに24ゴールを挙げる大活躍を見せたが、当時インテルを指揮していたのはアントニオ・コンテだった。シンプルに縦へボールを入れるコンテのスタイルとルカク&ラウタロ・マルティネスの2トップは合っており、ルカクにとってはベストな時間を過ごしていた。
現在のインテルはシモーネ・インザーギが指揮を執っているが、インザーギ政権ではジェコ&ラウタロの方が上だろう。伊『Gazzetta dello Sport』は「コンテしかルカクを活かせないのか」と取り上げているが、今季はジェコとの差を感じさせるシーズンとなってしまっている。