トロサールもヘンクで成長した選手だ photo/Getty Images
育成力と才能を見抜く能力に脚光
今冬にブライトンからアーセナルへ移籍することになったベルギー代表FWレアンドロ・トロサール。ブライトン指揮官ロベルト・デ・ゼルビと衝突したとの話題から一気に話が動いたが、結果的にトロサールはプレミアリーグ首位を走るアーセナルへとステップアップすることになった。
これを受け、英『GIVE ME SPORT』が注目したのがベルギーのヘンクだ。
トロサールはヘンクの下部組織を経てトップチームデビューし、そこで結果を出したところから2019年にブライトンへ引き抜かれた。トロサールと同様に、ヘンクを経て5大リーグへステップアップした選手が多いのだ。
同じベルギー代表ではマンチェスター・シティMFケビン・デ・ブライネ、レアル・マドリードGKティボー・クルトワ、アトレティコ・マドリードFWヤニック・フェレイラ・カラスコ、レスター・シティDFティモシー・カスターニュもヘンクのアカデミー出身者だ。
他には現アタランタのデンマーク代表DFヨアキム・メーレはオールボーからヘンクに加入し、そこで3年過ごしてからアタランタへ。現ラツィオのセルビア代表MFセルゲイ・ミリンコビッチ・サビッチは2014年にセルビアのヴォイヴォディナからヘンクに加入し、そこからラツィオへ。
レスター・シティ所属のナイジェリア代表MFウィルフレッド・エンディディはヘンクでプロデビューし、2年後の2017年にレスターへ。現アストン・ヴィラのFWレオン・ベイリーもヘンクでデビューし、2017年にドイツのレヴァークーゼンへ移籍している。
アカデミーで育てた選手もそうだが、他クラブから獲得してきた選手も成功例が多い。育成と目利きに優れたクラブと言えるはずで、トロサールのアーセナル移籍劇でヘンクも注目されることになった。
そして何より、ヘンクといえば日本代表FW伊東純也が成長したクラブでもある。2019年に柏レイソルから加入した伊東は、ヘンクでベルギー国内リーグを代表するウイングへと成長。
現在はシント・トロイデンを中心に日本人選手も続々とベルギーへ挑戦しているが、ベルギーのクラブとしては若い逸材を育てて5大リーグのクラブへ売却するのが1つのビジネスモデルとなり、近年のヘンクは成功例と言えるだろう。