当時のクラシコは大荒れだった photo/Getty Images
0-5の敗北からボルテージはMAXに
2日、間もなくスペイン国王杯・準決勝1stレグでレアル・マドリードとバルセロナが顔を合わせる。
ここからの1か月はクラシコ祭と言っていい。
このスケジュールを受け、米『ESPN』は12年前のことを振り返っている。2010-11シーズン、両チームは17日という短い期間に4回も顔を合わせたのだ。
まずは4月16日にリーグ戦で激突し、1-1のドロー。4日後にはスペイン国王杯の決勝で激突し、延長戦の末にレアル・マドリードがFWクリスティアーノ・ロナウドのゴールで1-0と勝利を収めた。
この2試合では、ともにレアルが退場者を出している。リーグ戦の方ではラウール・アルビオル、国王杯ではアンヘル・ディ・マリアだ。
当時はバルセロナをジョゼップ・グアルディオラ、レアルをジョゼ・モウリーニョが指揮しており、もはや喧嘩ではと思えるほど激しいクラシコが展開されていた。
激しいクラシコになった理由はいくつかあるが、何よりのきっかけは2010年11月の戦いだ。このシーズン最初のクラシコにて、モウリーニョ・レアルは0-5で敗れる屈辱を味わった。
この3試合でボルテージがMAXになっていた両者は、国王杯・決勝の1週間後にチャンピオンズリーグ準決勝1stレグで激突。ここでもモウリーニョはペペをアンカーで起用したが、激しい守備が裏目に出てペペは61分に一発退場の判定を受けてしまう。これもペペの振り上げた足がバルセロナDFダニエウ・アウベスに当たったのか議論を呼ぶことになり、モウリーニョもヒートアップして退席に。
その後はメッシが2ゴールを決めてバルセロナが勝利し、2ndレグも1-1のドローで終えてバルセロナが決勝へ進出。クラシコの歴史を振り返っても、あれほど因縁めいた激しい戦いはなかったかもしれない。
果たして今回の3試合はどのような決着となるのか。すでに今季はリーグ戦で1度(レアルが3-1で勝利)、スーペル・コパ・デ・エスパーニャ決勝(バルセロナが3-1で勝利)で顔を合わせており、特に1月に行われたスーペル・コパ・デ・エスパーニャ決勝は記憶も新しい。レアルの選手たちはリベンジに燃えていることだろう。
当時のようにカードが飛び交う激しいバトルにはならないはずだが、クラシコ史に新たなページを刻む3試合となるのか。やはりクラシコは見逃せない戦いだ。