ハードワークを見せたリシャルリソン photo/Getty Images
トッテナムで出場機会を得られていないリシャルリソン
トッテナム所属のブラジル代表FWリシャルリソン。今季はケガによる負傷離脱などもあり、CL敗退後には、「クソみたいなシーズンだ」と不満を露にしたことが話題となった。
現在25歳のリシャルリソンは、昨夏エヴァートンから移籍金6000万ポンド(約98億円)でトッテナムに加入した。しかし今シーズン、公式戦で2ゴールしか決められておらず、さらにプレミアでは18試合に出場し、ノーゴールと厳しい状況となっている。
そんなリシャルリソンの不満について、試合前にトッテナムのアントニオ・コンテ監督が言及していた。英『Daily Mail』などが報じている。
「彼のインタビューは見た。あれは私を批判している訳ではない。彼が言ったのは『自分のシーズンはクソだ』ということだ。その通りだ。彼のシーズンは良くなかった。W杯に出て、深刻なケガをした。彼はプレミアでノーゴールだから、自分のシーズンが良くないと言ったまでだ。だが、彼のシーズンが終わったわけではない。
「しかし良い人というだけではやっていけないときもある。試合やデュエルに勝っていくために正しい欲求を示しながら、貪欲な気持ちをもって戦うことも必要だ。私は監督であり、そういうことが起こったときの責任は私にある。そういうことが起きるのは少ないが、チームを良くして、チームの士気も上げていかないといけない。過去にそうやって士気を上げたこともあるし、ここでもそうなることを願っている」
リシャルリソンの発言に対して理解を示したコンテ監督。そしてコンテは、第27節ノッティンガム・フォレスト戦でリシャルリソンを先発させると、同選手は懸命なプレスバックやPK獲得など奮闘を見せる。またもゴールはなかったものの、サポーターを納得させるパフォーマンスで汚名を返上した。
自身への批判ともとれる発言を冷静に受け止め、起用することで結果的にリシャルリソン自身をも守ったコンテのマネジメント力。自身が語ったとおり、この勝利でチームの士気は上がったことだろう。