スペイン黄金期を支えたセスク(左) photo/Getty Images
W杯、EUROでの輝きは特別
今月1日、元スペイン代表MFセスク・ファブレガスが現役引退を表明した。
セスクといえばアーセナルやバルセロナ、チェルシーなどビッグクラブで活躍してきた名手だが、英『Daily Mail』がスポットを当てたのはスペイン代表での働きだ。
セスクは18歳だった2006年に代表デビューを果たしているが、当時のスペインは黄金期の完成直前段階にあった。
EURO2008制覇から黄金期が始まることになり、チームにはシャビ・エルナンデスやアンドレス・イニエスタ、ダビド・シルバ、サンティ・カソルラ、シャビ・アロンソ、セルヒオ・ブスケッツ、ハビ・マルティネス、フアン・マタなど、とにかくハイレベルなMF陣が揃っていた。
セスクほどの実力者でもスタメンが保証されることはなく、ベンチスタートとなることも少なくなかった。しかし、セスクはここぞの場面で重要な働きを見せてきた。
2010年のワールドカップ・南アフリカ大会の決勝・オランダ戦では延長戦でイニエスタが決勝点を決めたが、あのゴールをアシストしたのは途中出場のセスクだ。
さらにEURO2012では偽9番の役割を担当し、シャビやイニエスタらと絶妙なコンビネーションを見せて優勝に貢献。決勝のイタリア戦は4-0と完勝を収めており、偽9番をこなせてしまうところにもセスクのセンスが表れている。
中盤の主役はシャビやイニエスタだったかもしれないが、様々な役割をこなすセスクもチームに欠かせぬ選手だった。今や当時のMF陣は代表を離れており、今振り返ってもメンバー構成は特別だったと言える。