PSGは開幕からまずまずのスタート photo/Getty Images
今夏の市場が始まった頃、フランス王者パリ・サンジェルマンは大きく弱体化してしまうのではとの不安があった。
FWリオネル・メッシ、ネイマールの両名がクラブを去り、一時はキリアン・ムバッペも退団が確実と考えられたからだ。
しかしムバッペは残り、他にもパリは複数の即戦力を獲得することに成功した。『CBS Sports』は、今夏の補強で『ムバッペ軍団』が完成したと伝えている。その言葉通り、ムバッペをキングに据えたチームになったとの意味だ。
今夏はDFミラン・シュクリニアル、リュカ・エルナンデス、MFマヌエル・ウガルテ、FWマルコ・アセンシオ、イ・ガンイン、ウスマン・デンベレ、ブラッドリー・バルコラ、ゴンサロ・ラモス、さらには市場閉幕間際にFWランダル・コロ・ムアニまで加えることになり、戦力は充実している。
ただ、メッシやネイマールほど主張の強い選手は見当たらない。コロ・ムアニ、デンベレ、ムバッペで前線を構成するとなれば、3人ともフランス代表の仲間でもある。ムバッペ中心のチームになることに不満を抱くアタッカーはいないだろう。
ネームバリューではメッシ、ネイマール、ムバッペの並びの方が豪華に見えるが、ムバッペ中心のチームにすることで組織力はアップする可能性がある。
同メディアも、「フランスの巨人はムバッペを喜ばせる形となり、これで完全にリフレッシュされたPSGとなった。この新体制で国内制覇とチャンピオンズリーグでの栄光を目指すことになる」と新生・PSGの戦いを楽しみにしている。
2017年以降のPSGはネイマールがチームのキングだったが、ムバッペとネイマールに関しては何度か不穏な噂もあった。スーパースターすぎる2人が完璧に調和するのは難しい部分もあったのかもしれない。
また、昨季までのメッシ、ネイマール、ムバッペの前線はあまりに攻撃的で、守備のバランスが問題視されていた。それもムバッペ中心のチームとすることで解決される可能性があり、ムバッペ帝国となったPSGが欧州の頂点に手をかけるシナリオもあり得るか。