ドイツ代表監督を解任されたフリック photo/Getty Images
ドイツ代表では最適解を見つけられなかった
ドイツ代表監督を解任されたハンジ・フリックは、いったい何を間違えたのだろうか。
フリックといえば、2019-20シーズンにバイエルンを3冠に導いたことで一気に評価を上げた人物だ。
ドイツ代表監督にふさわしい人物と考えられたが、残念ながらバイエルンと同じようにはいかなかった。
独『Bavarian Fotball Works』はドイツ代表で失敗した理由に『チームのいじりすぎ』を挙げる。9日に行われた日本戦でも右サイドバックで起用したジョシュア・キミッヒをビルドアップ時に中盤へ絞らせる攻撃にトライしていたが、同メディアはバイエルン時代とは違ってチームをいじりすぎたと見る。
「バイエルンでのフリックはある程度フォーメーションを固定し、各ポジションにベストな選手を配置していた。選手とのコミュニケーションも重視し、クラブ内に一体感を生むべく熱心だった。そのやり方は、実にシンプルだった。.驚くほどにだ。そしてそのシンプルさが見事に機能した。しかし、ドイツ代表でのフリックはまったく逆のことをし、最終的には職を失った。代表では毎回のようにフォーメーションを変更し、戦術を微調整し、さまざまな人材を試しており、それはすべてを複雑にしすぎているように見えた。
代表とクラブのマネジメントは異なるものだが、当時のバイエルンでのフリックはシーズン途中からの就任だったこともあり、短期的にチームを強化すべくシンプルなやり方に徹したのかもしれない。結果的にはそれが功を奏したと言える。
ドイツとバイエルンでは抱えている選手のクオリティも異なる。バイエルンの場合はロベルト・レヴァンドフスキがいたが、ドイツには絶対的なストライカーがいない。そうした中で色々と試行錯誤を繰り返したのかもしれないが、歯車が噛み合わないまま最終的には解任となってしまった。