ハットトリックを達成したディバラ photo/Getty Images
25メートルもの距離からのゴラッソは圧巻
現地時間、日曜日に行われたASローマ対トリノFC。ローマのFWパウロ・ディバラが2018年10月以来となるセリエAでのハットトリックを達成する活躍を見せ、チームは3対2で勝利した。
この試合、前半は互いに一度ずつ決定機を作りながらも得点できずにこう着状態が続いていたが、41分に試合が動いた。トリノのDFサバ・サゾノフがペナルティエリア内でFWサルダル・アズムンの足を踏み、ローマがPKを獲得。ディバラがこれを迷いなく右隅に蹴り込み先制した。
ローマは、このまま波に乗りたいところではあったが、わずか120秒後にはトリノのFWドゥバン・サパタにヘディングシュートを決められ、同点に追いつかれてしまう。前半はそのまま1−1で折り返した。
後半2分、ローマがピンチを迎えるも、守護神ミル・スヴィラールの好セーブで難を逃れる。そして後半11分、この試合のハイライトともいえる圧巻のプレイを見せたのが、ディバラだった。ゴールから25メートルも離れた遠い位置でボールを持つと、不意をつくように強烈なシュートを放ったのだ。左足のインフロントで蹴られたボールの軌道は、美しくスライドし、相手GKバンヤ・ミリンコビッチ・サビッチが必死に手を伸ばすも、ゴール下隅に吸い込まれた。これで2点目、ディバラは興奮した様子で、ベンチの前に立つダニエレ・デ・ロッシ監督に飛びついて喜びを爆発させた。
だが、それで終わりではなかった。後半23分には、途中出場のロメル・ルカクとのワンツーを成功させ、左サイド深く突破し、角度がないところから体を投げ出しながらも強引にシュートを放ち、ゴールの逆サイドネットを揺らした。
この3点目は、近年の彼にはあまり見られなかったゴールへの貪欲さがうかがえるプレイであり、彼の復調を感じさせるには十分だった。
好調が続くローマは、この勝利でリーグ6位をキープ。暫定ながらEL出場圏内の5位アタランタとは勝ち点差が2ポイントとなった。そしてCL出場圏内の4位も十分狙える位置につけている。
3月7日にはELのラウンド16の初戦もある。このタイミングでのエースの復調は、チームにとって何よりも良い出来事ではなかろうか。今シーズンのローマがどこまで登りつめるか見ものだ。
編集部おすすめ