契約延長を果たしたアルテタ Photo/Getty Images
本当の困難はこれからやってくる
アーセナルは指揮官ミケル・アルテタと契約延長を果たした。公式発表はないが、英メディアは2027年までの延長だと報じている。
2019年の冬に古巣アーセナルの指揮官に就任したアルテタ。就任当初はなかなか結果を出せないながらも粘り強くチームを構築し、今ではアーセナルを王者マンチェスター・シティと伍するほどまでに成長させた。昨季のシティとの勝ち点差はわずかに「2」。低迷を続けていたアーセナルを見事に復活させた手腕は、今では賞賛の的となっている。
クラブや選手との関係も良好であり、契約延長は当然の流れであったともいえる。しかし、アルテタにとって本当の試練はここからやってくる。いよいよビッグタイトルを獲らねばならないところまで来ているからだ。英『Mirror』で、ロビー・サヴェージ氏は次のように綴っている。
「アーセナルはアストン・ヴィラに2-0で勝利したが、シティのほぼ完璧なレベルに達するために何が変わったのか、私にはわからない。もちろんラヒーム・スターリングが加入し、リッカルド・カラフィオーリも加入した。しかし昨年は絶好のチャンスがあったにも関わらず、勝利を収めることができなかった。今シーズン、彼らが勝利を収めるという証拠と確証はどこにあるのか? 昨季優勝していたなら私も理解できるが、まだ優勝には至っていない。ペップと彼のチームにはそのメンタリティがあり、アーセナルはそれを見つける必要がある」
ペップ・シティはプレミアを4連覇し、チャンピオンズリーグも獲った。アルテタのアーセナルにはそれがない。そこが一番の違いだ。アルテタが素晴らしい仕事をしてきたのは疑いないが、良いサッカーをし、上位に入るだけではもはや成功とはいえないレベルにあるということだ。
この壁を乗り越えることが、アルテタにとっての大きな試練となる。今節のノースロンドンダービー、CLリーグフェーズのアタランタ戦、そして次節はペップ率いるシティとの対戦と、過酷なアウェイ3連戦が待つアーセナル。しかもキャプテンのマルティン・ウーデゴーほか怪我人も多く出ている状況であり大きな逆風が吹いているが、ここを乗り越えなければタイトルはない。