アメリカは2026W杯で上位を狙えるのか photo/Getty Images
米メディアも現状を問題視
欧州組も増え、指揮官にはトッテナムやパリ・サンジェルマンで仕事をしてきたマウリシオ・ポチェッティーノを招聘するなど、アメリカ代表は2026ワールドカップ北中米大会へ勢いに乗っているはずだった。
しかし、21日にはCONCACAFネーションズリーグ準決勝でパナマに0-1で敗れ、24日には3位決定戦でもカナダにも敗れた。
現状のアメリカには米『ESPN』も疑問があるようで、「アメリカ代表サポーターの皆さん、2026ワールドカップへ心配する時がきました」と警告を発している。
2026年大会はアメリカ、カナダ、メキシコでの3国共同開催であり、ホームで戦えるのはアメリカにとって大きなメリットだ。しかし、デメリットもある。ホスト国となるため、アメリカはワールドカップ本大会への予選がない。
今夏にはゴールドカップ2025が予定されているが、アメリカにとってはこれがワールドカップ本番へ最後の公式戦となる。このゴールドカップはポチェッティーノにとって貴重な強化の舞台にはなるものの、同時期にはクラブワールドカップ2025も予定されている。この大会ではユヴェントスMFウェストン・マッケニー、FWティモシー・ウェア、ドルトムントMFジョバンニ・レイナなど、アメリカ代表選手も参戦する可能性があり、ゴールドカップにベストメンバーを揃えられるか分からないのだ。
特に同メディアは無得点で敗れたパナマ戦を問題視し、攻撃面が物足りないと指摘。ポゼッション率が高いだけで質の良いチャンスを作れていなかったとの評価だ。
「パナマ相手にアメリカの攻撃がいかに無力だったか。アメリカはチーム全体で811回ものボールタッチを記録したが、ゴール期待値(XG)は0.68と1.00を下回った。2017年から数えると、アメリカが800回以上のボールタッチを記録したのは11試合目。しかしゴール期待値が1.00を下回ったのは今回が初である。これはアメリカがボールを保持しながらも、ビッグチャンスを作り出せていなかったことを意味する」
負傷者が数名出ていたことは考慮すべきだが、それでもパナマ相手の敗北は受け入れられないだろう。欧州組が増えてタレント面は充実しているはずだが、今ひとつ成果に繋がらない日々が続いている。