バルセロナのテア・シュテーゲン photo/Getty Images
ペップが移籍を直接説得
バルセロナのマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンは、2016年にマンチェスター・シティに移籍していたかもしれないようだ。
テア・シュテーゲンは2014年夏にボルシアMGからバルセロナに移籍したが、加入当初から正ゴールキーパーだったわけではなく、同じ時期に入団したクラウディオ・ブラーボとローテーション制で起用されていた。
そして、この起用法に不満を募らせていたテア・シュテーゲンのもとにシティから移籍話が届いたという。ドイツ系ポッドキャスト『Phrasenmäher』に出演したテア・シュテーゲンは、当時の様子について以下のように語っている。
「僕はペップとバルセロナで一度会ったことがある。彼は僕に自分のアイディアについて説明してくれたし、その年の夏からシティの監督になるのが決まっていたから僕を獲得したがっていた。僕はこの話についてよく考えて、僕の抱えている問題の解決策になると思った。ペップがシティでやろうとしていたプランはとても興味深いものだったからね」
その後、テア・シュテーゲンは当時バルセロナで監督を務めていたルイス・エンリケ氏(現パリ・サンジェルマン監督)のもとへ行って移籍を志願したが、エンリケ氏からは「どんなことがあっても君を外に出したりはしない。クラブも同じことを言うだろう」と拒否されたという。そして、その後にテア・シュテーゲンにとって思いがけないことが起きたという。
「クラブの幹部達からも『絶対に移籍させない』と言われた。それで、確かその3週間後ぐらいだったと思うけど、ペップは僕の同僚だったクラウディオ・ブラーボを獲得したんだ。僕はそれを最初のうちは奇妙なことだと感じたけど、後からとても幸せな気分になった。実際のところ僕は出て行きたくなかったし、ブラーボの移籍によって正ゴールキーパーにもなれたからね」
入団から10年以上が経過し、バルセロナでこれまで公式戦420試合に出場しているテア・シュテーゲンは間違いなくクラブ史上屈指の名ゴールキーパーだが、2016年の夏にその偉大なキャリアを大きく左右するような岐路に立っていたようだ。