スパーズに加入した高井 Photo/Getty Images
大型CBが海外挑戦
今夏トッテナム・ホットスパーが獲得した新戦力は、日本代表DF高井幸大。20歳という若さながら、すでにJリーグや国際舞台で着実に実績を積んできた将来有望なセンターバックである。
高井は、地元の強豪・川崎フロンターレの下部組織に所属し、着実にステップアップ。2022年に高校2年生ながら飛び級でトップチームとプロ契約を結ぶと、翌2024年にはJリーグ・ベストヤングプレイヤー賞を受賞し、日本代表デビューも飾った。
欧州からの関心は以前から囁かれていたが、最終的にトッテナムが移籍金約500万ポンドで獲得。Jリーグ発の日本人選手としては過去最高額とされており、破格の安値という評価すら出ている。
日本代表指揮官の森保一監督も「フィジカル、技術ともに優れており、プレッシャー下でも落ち着いてプレイできる。Jからプレミアリーグに直接移籍するのは珍しく、それだけで価値がある」と絶賛。さらに「彼には“日本のファン・ダイク”のようになってほしい。トッテナムで活躍し、プレミアやCLで戦える存在になってくれたら」と期待を込める。
『Opta』はそのプレイスタイルを、昨季ボーンマスで活躍後、レアル・マドリードが獲得したディーン・ハイセンに類似と分析。育成年代に詳しい日本在住のトム・バイヤー氏も「空中戦に強く、セットプレイでは脅威。守備でも球際に強く、何より技術が高い」と語る。
スパーズにとっても、そして日本代表にとっても、未来の守備の軸として計算される高井のプレミア挑戦。初出場を果たしたその瞬間、日本サッカー界に新たな歴史が刻まれることになるだろう。