バルセロナで圧倒的な存在感を放つヤマル photo/Getty Images
まだ芽の出きっていない逸材に目を付けるも
今最も勢いのある若手のひとりで、サッカー界の未来を担うと期待されているのがスペイン代表FWラミン・ヤマルだ。華麗なドリブルやテクニックで多くのファンを魅了。
独『SportBild』によると、ヤマルが当時14歳だった2022年2月、バイエルン・ミュンヘンがまだ芽の出きっていないこの若き逸材に目をつけ、獲得に動き出していたようだ。
しかし、移籍の規定上、16歳の誕生日を迎えるまでは移籍させることが不可能。そのため、移籍の可能性を探る中でバイエルンのスカウト陣は、当時ヤマルの代理人を務めていたイバン・デ・ラ・ペーニャ氏と、彼の家族に「バイエルンが興味を示していること」と選手本人に「バイエルンが会いたがっていること」を伝える約束を交わした。この若き逸材にいち早く唾をつけることに成功したことで、早い段階で優位に立つことができたという自信を持ってバイエルンのスカウト陣は帰路についたという。
だがその後、この話は予想外の方向へ向かうこととなる。その年の年末、なんとヤマルの代理人がデ・ラ・ペーニャ氏から名物代理人のホルヘ・メンデス氏へ変更されてしまった。そして、バイエルン側が改めてヤマルの移籍に関してメンデス氏に問い合わせたところ、家族への説得料として「500万ユーロ(約8億6000万円)」を要求されたようだ。
無名の若手へ大金を投じるリスク、さらに早くても移籍の実現が2023年7月ということ。バイエルンはヤマルの獲得に関して協議を進めていたが、これらを考慮し、この話は一時保留に。そうしている間にヤマルは一気に頭角を現し、500万ユーロでどうこうできる選手ではなくなってしまう。
※電子マガジンtheWORLD309号、9月15日配信の記事より転載