収益改善に奔走するラトクリフ氏 Photo/Getty Images
黒字転換への道のりは遠い
プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドは、24-25シーズンに6億6550万ポンド(約1334億6000万円)の記録的な収益を達成した。『sky sports』が伝えている。
しかし、これでもまだ赤字であるようだ。同メディアは、クラブ全体の収益では3300万ポンドの損失を計上しているとも伝えた。
INEOSのジム・ラトクリフ氏が共同オーナーに就任して以来、財政の健全化に努めてきたマンU。チケット代を値上げしたり、チームの体制を見直して人件費を大幅に削減したりとラトクリフ氏の大ナタは振るわれ続けている。
しかし、2000年代初頭にグレイザー一家がクラブを買収したおりに金額をすべてクラブの負債としてしまい、これが負の遺産としてマンUの財政を締め付け続けている。また、近年は選手たちのあまりに高額なサラリーも問題となっていた。クラブが抱える負債は想像以上であるようだ。
クラブは老朽化した練習場を今夏リニューアルしており、これにも5000万ポンドほどが費やされている。また、今季は欧州コンペティションへの出場もないため、これにより得られたはずの4000万~5000万ポンドほどを失った計算になるという。
『sky sports』のロブ・ドーセット氏は、現状の財政では1月に莫大な補強資金を捻出するのは難しいとの見解を示している。
「マンチェスター・ユナイテッドの首脳陣は、これらの数字に満足するだろう。コスト削減と収益増加に向けた真の進歩を示すものだと感じているだろう。
「財政を整理するためにはまだ多くの作業が残っており、ユナイテッドが再びプレミアリーグの上位に立つことを目指すなかで、今後はより厳しい決断と妥協が必要になるだろう」
今季も不調であり現在プレミアリーグ14位、国内カップ戦の1つであるカラバオカップはすでに敗退してしまったマンU。成績はこの先の収益に直結するが、黒字転換するのはいつになるだろうか。