日本中、どこに住んでいても起こりうるのがご近所さんとの問題。テレビで取り上げられるようなひどいものではなくとも、“ちょっと気になるな”という経験をしたことのある人は多いことでしょう。
近所に気になる音やものなどがある一方で、まわりから迷惑だと感じられるようなことをしている可能性もあるため、ご近所問題は「お互いさま」なところもあるもの。しかし、どう考えても“常識外れ”な行動に対しては、ちょっと考えてもらいたいなと思うケースが多いものです。
今回は、筆者が体験した耳を疑うようなご近所問題についてご紹介します。
■■朝6時から子どもを怒鳴り散らしている母親
筆者が以前住んでいた地域は、小さい子どものいる家庭と高齢のかたが住んでいる家庭とが半々くらい。そんな中、我が家の前に引っ越してきた人が、今回主役となるAさんです。Aさん宅には3人の子どもがおり、上から中学生・小学生高学年・小学生低学年という構成でした。引っ越し当日から、Aさん宅の奥さんの声の大きさが少し気にはなっていましたが、「引っ越し大変そうだな」くらいにしか思っていなかった私。しかし、引っ越しが終わって以降も、奥さんの声の大きさに悩まされることとなるのです。
当時我が家には1歳を過ぎたばかりの子どもがおり、早朝や夜の寝かしつけの時間帯は特に外の音を気にしていました。今ではどんな音が鳴っても寝続けているのでそれほど気になりませんが、当時はちょっとした物音でも子どもが起きるんじゃないかと気にしていたので、特に神経質だった私。事件が起きたのは、ちょうどその頃でした。
朝6時になるかならないかくらいの時間に、突然外で響きわたる大声。
その後もたびたびあった、早朝の大声。なかなか起きない子どもを起しているだけだったのかもしれませんが、かなり迷惑だったのを覚えています。
■■お互いさまなところもあると思って結局何も言わず
早朝の怒鳴り声だけでなく、仕事や習い事の帰宅時なのか、夜の10時11時を過ぎた時間帯にも大きな喋り声が聞こえる機会が増えてきました。家の中から聞こえてくる声だけではなく、家の前で夜遅くに大きな声で喋っている姿も。我が家では、そもそも音に対しての配慮が欠けている人なんだろうという結論に至りました。
けっこうな音量の声だったので、直接注意をしたくなる人もいたのではないかなと思います。しかし、お向かいさんの“声問題”はやむことがなかったので、おそらく他のご近所さんも見て見ぬふりをしていたのでしょう。
お隣さんには我が家の子どもよりも小さい赤ちゃんがいたので、もっと音に関しては敏感だったと思います。それでもお向かいさんの行動に変化が現れなかったのは、近所のみなさんが目をつぶっていた証拠。
■■ご近所同士のトラブルに巻き込まれる怖さも
筆者と同じように、ご近所の行動などに対して“迷惑だな”と感じたことのある人は少なくないかと思います。昔ほど近所付き合いがなくなった今は、挨拶は交わしたことがあっても、どんな人なのかまではわからないというケースも珍しくありません。そのため、ご近所に気になる行動を取る人がいても、トラブルに巻き込まれるのを恐れて何も訴えないという人が多いのではないでしょうか。
ましてや、小さな子どもがいるような家庭では、大人だけの家庭よりも一層トラブルに巻き込まれるのを避けたいと考えるものです。気になる行動へ口出ししたおかげで、我が子が危険な目に巻き込まれてしまう可能性もないとは言えません。
賃貸のマンションなどでも、同じマンションに住む人に対して苦情があったときは、誰からの苦情か絶対にバレないようにする対策を練っているほど。どうしても我慢できないほど目に余る行動が見受けられる場合は、迷惑だと感じる音や行動の証拠を取ったり、発生源などをきちんと突き詰めたりすることからスタート。町内会や弁護士、場合によっては警察などへ連絡を入れるようにしましょう。
■■「人の振り見て我が振り直せ」の精神を持とう
ご近所さんは、ちょっとしたことで味方にも敵にもなりえるデリケートな存在です。 “迷惑だな”と感じるご近所さんの行動がある一方で、もしかしたら自分もご近所さんたちから“あの家の人は常識がなっていない”と思われているかもしれません。
ご近所さんの中に“迷惑だな”と感じる行動を取る人がいたら、まずは自分たちにも何か非がないかを見返してみましょう。