年末年始の帰省時期が近付いてきました。義実家への帰省は義両親への気遣いや家事手伝いなどで気が重いけれども、自分の実家への帰省は心待ちにしているという人も多いでしょう。
ただ、夫側の実家では妻はまるで家政婦のようにあくせく働くのに対して、妻側の実家では夫は普段と変わらずグータラしているという人も少なくないのではないでしょうか。筆者夫婦の場合もそうです。今回は、妻と夫がそれぞれお互いの実家に帰省した時のモヤモヤについてお話します。
■義姉からの「あなたが家事やりなさいよ」メッセージ
筆者夫婦は可能な限り、お盆と年末年始は車で30分の距離にある夫の実家に帰省しています。理由は、年末年始に限らず頻繁に実家に帰ってくる隣県に住む夫の姉(義姉)の存在です。
一度、筆者夫婦が帰省しなかったことで夫の姉から「長男夫婦としての自覚が足りない」と言われたのがきっかけ。それ以来、毎年年末年始は夫の義両親、夫の姉、筆者夫婦で2、3日ほど過ごしています。
帰省のたびに義両親は筆者夫婦に「ゆっくりしていきなさいね」と言ってくれるものの、夫の姉はそうはいきません。特に、弟である夫に対しては帰省中ずっと「お父さんたちはもう高齢なんだから、いる間は毎日掃除機かけて洗濯物干しなよ」「今日はご飯作ったら?」と怖い顔でチクチク。しかし、すぐ隣にいる筆者には全く言いません。
筆者は最初にこの光景を見た時、義姉の行動は筆者に「本当は弟ではなく、あなたがやるべきなのよ」と暗にメッセージを送っているのだと察知。
その証拠に、夫にチクチク言うたびに「いえ、私がやります!」と名乗り上げると義姉は「そう? じゃあよろしくね」と笑顔に変わります。
こうして、夫ではなく筆者が頑張って家事手伝いをするのが恒例に。なかなかの仕打ちだなと思いつつも、1年のうち年末年始の3日間だけ我慢すればいいので筆者は毎年、腹をくくって家政婦業に徹しています。
■夫の実家での家事は感謝の気持ちと割り切っていたものの、夫は…
しかしこれは「夫の実家だろうと家事は妻がやるべき」ということではなく、パートナーの両親や実家への労いや感謝の気持ちを伝えられる行為とも考えられると筆者は思っていました。つまり、筆者の実家であればその役割は夫が担うものなのではないか、と。
そんな中、今年のお盆は珍しく遠方にある筆者の実家に帰省しました。昨年筆者が子どもを出産したため、親子3人で初めて筆者の実家に行ったのです。夫が筆者の実家を訪れるのは、結婚の挨拶と結婚式以来3回目。
先述の通り、筆者は夫があくせく働いてくれることを勝手に期待していました。結果は言わずもがな、夫は筆者の父とずっとお酒を飲んで喋っているだけ。
朝も一人だけ11頃に起床。両親とも「仕事で疲れているでしょう。
さらに筆者の地元が温泉地であるため、「せっかく来たんだから温泉行こうよ」と言い出す始末。筆者の実家への帰省を旅行かのように、そして筆者の実家をまるで旅館かホテルかのような態度でくつろぐ夫にいら立ちを覚えてしまいました。
■「手伝った感」が伝わる手軽でコスパの良い家事は電球交換?
誰からも「どちらの実家だろうと、家事は妻がやるべき」と言われているわけではないのに、なんとなくそういった空気が充満しているためにやらざるを得ないというのは、筆者だけでなく多くの妻が経験していることでしょう。
夫の実家での家事は感謝の気持ちでできるのに、夫が自分の実家で家事をせずダラダラ過ごすのは「同じように感謝の気持ちを表そうとは思わないの?」とモヤモヤしてしまった筆者。
先日、LED照明・電球などを展開するパナソニック株式会社が、実家へ帰省する予定がある20~40代男女250人と、子どもが帰省した経験がある50~70代男女250人を対象に行った調査では、子どもが実家で手伝いたい体力を要する家事の第1位は「照明の掃除・新調」でした。またその家事については親の72%が「子どもに感謝する気持ちになる」(70%)」とも回答。
これは照明機器や電球などは普段ほとんど掃除する機会がないために、日常的に行っている家事よりも「手伝った感」が出やすいからでしょう。時間や体力がそこまで必要ではない割に親が喜んでくれる“コスパの良い家事”とも言えるかもしれません。
筆者のように義実家への帰省時は、自宅以上に家事を行い、肉体的にも精神的にも疲弊する妻は多いでしょう。「黙々と家事だけやっていれば義両親たちとの会話に参加しなくていいから気がラク」という話もよく聞きます。
今年は細々と掃除機をかけたりお風呂掃除をしたりするよりも、電球交換や照明器具のほこり掃除で義両親と義姉にアピールしようかと思います。