子どものため、老後のため、なるべくお金を貯めたいというのは誰しもが考えるものでしょう。老後に2000万円が必要という話もあり、不安は募るばかり。



それでもお金が貯まらないのは、なぜなのでしょうか。もしかすると、あなたの普段の何気ない行動に、お金が貯まらない原因があるのかもしれません。



■平均は月10万円!みんなの貯金額



お金の話は、友人同士でもなかなかできないものですよね。そこでまずは、世間の貯金額がどのくらいなのか確認してみましょう。



以下は、「家計調査報告(家計収支編)平成30年(2018年)平均結果の概要( https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2018.pdf )」から、「2人以上世帯のうち勤労者世帯における1カ月あたりの黒字額」と「預貯金純増」の推移を表にしたものです。(表「黒字額と預貯金純増の推移」参照)



ちゃんと働いているのに「お金が貯まらない」人の4つの習慣とは

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黒字額と預貯金純増の推移(総務省統計局の資料をもとに編集部作成)



近年増加傾向にある預貯金額。2018年は、1カ月当たり平均して10万円を超える額を貯金していることがわかります。この表を見て「私は全然貯められていない…」とショックを受けた人もいるかもしれません。



■こんなことしていませんか?お金が貯まらない理由



お金を貯めたいのにうまくいかないというあなたは、知らず知らずのうちに「お金が貯まらない行動」をとっているのかもしれません。普段の行動を振り返ってみましょう。



目的もなく買い物に行く

なんとなく暇つぶしで買い物に行ったり、食材を買いに行ったついでに服を見てみたり、目的がない買い物をしていませんか。目的がないと、その場の勢いで購入してしまうこともあり、予想以上の出費となることも。



「来月節約すればいいや」と思っても、このような買い物をし続けている人は挽回することも難しいでしょう。



流行りものに飛びつく

服や靴、コスメなどは、季節や流行で大きくデザインや色が変わるもの。その時気に入って購入しても、季節が変われば使えなくなりますし、次の年には流行遅れになっている可能性もあります。



無駄な買い物にならないように、服などはなるべく長く使えるデザインや色、形を選んだ方が賢いといえるでしょう。



つまらない飲み会に参加する

飲み会は大きな出費。しかし、ゼロにするわけにはいきませんよね。



そこで大事なのが、「得るものがあるのかどうか」です。楽しい飲み会やためになる飲み会は、お金を払ってでも行きたい価値のあるものでしょう。しかし、つまらない飲み会はお金と時間を無駄にすることに。もし付き合いでつまらない飲み会ばかり参加しているのであれば、それは無駄遣いといえます。



「ちょっとお茶でも…」が多い

暇つぶしや待ち時間に、カフェに寄ることもあるでしょう。そして、コーヒーだけのつもりがデザートまで注文してしまい、余計な出費になってしまった経験、ありませんか。



飲み会に比べれば一度の出費は少ないですが、積み重なれば大きな金額に。もし習慣化しているなら、見直した方が良いかもしれませんね。



■お金を貯めるコツは「把握」と「予算設定」



お金が貯まらない行動は多々ありますが、これを改善するにはまず出費を把握する必要があります。そのためにおすすめなのが「家計簿」です。

食費や交際費をはじめ、電気代や通信費といった固定費など、1カ月の出費を書き出してみましょう。書き出してみると、余分な出費があることに気付くはずです。



現在の出費を把握したら、次は予算を組んでみましょう。はじめから無理な予算設定をすると続きませんから、ほんの少し頑張ればできる範囲で取り組んでみることがポイントです。



節約しやすいのは食費ですが、固定費にも目を向けてみると良いです。携帯電話の通信費、電気代、保険代などは、契約プランの見直しをしたり、会社を変更したりするだけで出費を抑えられることも。そうすることで、貯金に回せるお金を増やすことができます。



■まとめ



ほんの少し行動を変えるだけで、お金は増やすことができます。しかし、無理な節約をするとかえってストレスになってしまい、長続きしません。



無理のない範囲で始めることが、お金を貯める一番の近道。少しずつ習慣化して、貯金上手を目指しましょう。



【参照】
「家計調査報告(家計収支編)平成30年(2018年)平均結果の概要( https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2018.pdf )」総務省統計局



【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。



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